「松山千春 『花』に思うこと~松山千春 全作品解説380 V1.1」S3342NF
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◇更新履歴
V1.0:2015.10.17 初稿
V1.1:2019.08.30 最新エディタにて記事を作成、旧記事と差し替え及び所有のCD画像、歌詞を掲載
■ 「花」 編曲者:飛澤宏元
1991年6月2日リリースのアルバム『燃える涙』の3曲目(全5曲)。
◆所有CD画像
◆レコーディングミュージシャン(後日、追記)
01. ベース:
02. ドラムス:
03. ギター(AG):
04. ギター(EG):
05. トランペット:
06. トロンボーン:
07. ティナー・サックス:
08. コンガ:
09. プログラミング:
10 キーボード:
◆2015.10.17 夢野旅人
昨日の「華(HANA)」のレビュー 。
千春の唄に演歌を、初めて感じたのは「はまなす」 と書きました。
で、何度か触れてますけど、まだ「大空と大地の中で」よりも「恋」、「長い夜」が松山千春のスタンダードとされていたころ。
部に配属された新人社員の歓迎会。
二次会のカラオケ。
「恋」を歌ったら、(5,6歳くらい下の)新人女子が、最後まで真剣に聴いていてくれていた。
瞳の大きな彼女で、歌い終わると目を見開いて真顔でいう。
なんですか、これ。
演歌ですか。
ズッコけた。
演歌いうな。
お前が浜吾(浜田省吾)いうな。
と、後輩をはたいたとき同様、やけに印象に残っていてそうだよな。
松山千春を知らなきゃ演歌だよな「恋」も。
と、思ったものでした。
「華(HANA)」とは表記は違えど、同じ読みである「花」。
~愛の地獄で咲いた花~
これは、演歌ですかと訊かれても、そうそうと、いうしかないです。
演歌歌手に似合いそうな作品は、その後、「宗谷岬」や「心貴方色」など書いているが、
この「花」が、松山千春の唄の中で一番演歌色が強い。
この曲は美川憲一に書いた曲で、1991年6月21日発売のアルバム『GOLDEN PARADISE』の5曲目に収録され、シングルカットされた。
経緯は雑誌で美川憲一が語っている。
以下、要約。
------
千春さんとお酒を飲みに行ったとき。
たくさんの人に歌を書いていると訊くと「作ったことがない」という。
それじゃ「じゃ、作ってよ」といったら、
驚くことに、一週間もしないうちに作ってきちゃったの。
お酒を飲みに行ったとき。
カラオケで、私は「柳ケ瀬ブルース」を、千春さんは「恋」を歌った。
それを聞いただけで私のイメージができたみたい。
でも最初きいたとき。
なんて暗い歌だと思ったわ。
~愛の地獄で咲いた花~
日陰で咲いた女の歌なの。
------
酒と涙で荒れた心の奥に映る花。
こんな地獄でも、花は、燃えるように赤く咲いている。
この思い誰が知るだろう。
この街から逃げて、誰も知らない街でやり直そう。
何度思ったことだろう。
作り話を うなづく人に忘れていた愛しさが蘇る。
どうせ明日などないのなら、
愛の地獄で抱きあう。
と解釈した「花」。
美川憲一は、この歌を日陰で咲いた女の歌だと捉えたいるが、千春は、ステージで以下のように話している。
------
町の繁華街、それも歓楽街。
ここでいつもチョロチョロしているような、
ヤクザになりきれないような男がウロチョロしている。
あるスナックに、かわいい子が入るわけ。
その女に一目ぼれする。
ああ、こういう女いいな、付き合いたい。
だけど、俺みたいな生活してたら一生ダメだろう。
そんなときにこの曲が流れてくるわけだよ。
------
人代名詞が使われていないが、女のていで歌った唄として捉えるのが妥当であるものの、唄の本質は、千春が語った中にあるのだろう。
こんな生活をしている、あたしでは・・、俺では・・・。
諦観を抱きながらも、
それでも作り話をしてしまう、人を愛してしまう。
そこなのでしょう。
ちなみにこの唄は、1991年春のツアーで歌われています。
アルバムタイトルと、そしてドラマ「千代の富士物語」の主題歌となった「燃える涙」 は、前半では、あまり歌われることはありませんでした。
なのに、「花(弾き語り)」と「恋愛(弾き語り→)」 、そして「愛の炎(弾き語りもしくは、バンド演奏)」 は、初日からほぼレギュラーで歌われました。
美川憲一に「いい唄なので、自分もレコーディングして俺も歌うよ」と言い出したという「花」。
千春自身も気に入っていたのでしょう。
◆歌詞
愛の地獄で咲いた花 赤く赤く咲いた花
酒と涙と 荒れはてて行く
心の隅で 燃えている あぁあぁ 誰が知る
何度この街抜け出して 誰も知らない遠い街
作り話を うなづく人に
忘れていた 愛しさが あぁあぁ 蘇る
愛の地獄で咲いた花 よくもよくも咲いた花
どこで生きようと どこで死のうと
どうせ明日は ないものと
あぁあぁ 抱き合う
あぁあぁ 抱き合う
■松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説6~1990-1991
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