正規分布夢想から予想されることについて、数学的表現を真
似て記してみようと思う。

ビートルズが現れて魅力的な楽曲を多く世に放った。いつも
新鮮でワクワクする楽曲が作者自身等の手によって演奏され
聴衆に届けられた。
60年も経てば普通懐メロ、オールディーズと呼ばれ過去のも
のと誰もが認めるようになるが、ビートルズは今でも楽曲や
メンバーについて語られる機会も多く、何時まで経っても色
あせることがない。歴史上稀に見る突出した音楽家集団であ
ったことに間違いない。
ビートルズが最高であったことは疑いようもない事実である。
だがこれからも別な音楽家が現れ最高の音楽を披露してくれ
るだろう。
動的で無限の世界とはそのような世界である。ある時に最高
なものが現れて、それ以降はとりわけワクワクするものがな
いというようなことにはならない。絶対というものが無い世
界である。裏返せば時々新たな最高が現れるということでも
ある。

思えばニュートン力学は光速に近い状態では相対性理論が、
極小世界では量子力学がその地位をとって代わった。このよ
うに今便利に利用している法則でさえ、将来的に改訂される
ことはこれからもあるだろう。新種の生物も発見され続ける
に違いない。

正規分布夢想では存在は正規分布の形状をとると定義してい

る。そうすると世界はどの様であるかということについて考

察したものだ。宇宙も存在の一つと位置付けている。

正規分布は遠目には釣鐘のような恰好をして見えるが、一つ
一つの要素によって構成されている分布である。そしてその
要素数は無限である。動的世界ではその要素が一つ一つ姿を
現わしていき、過程(時間かもしれない)が進行するにつれ
て釣鐘状分布全体の形がハッキリしてくる。そして正規分布
の性質からこの活動は終わることなく永遠に続く。

ところが考察を進めるうちに、人や宇宙については時間の経
過とともにハッキリしてくるとは言えないのではないか、こ

の考えには当てはまらないのではないかという疑念が生じた。

後に人や宇宙は体験しながら創造しているという概念を導入
すると矛盾しないことが閃いた。宇宙の二重構造である。
我々の住むこの世界(宇宙)の本質はこの世界の外にあって、
作品とも言うべきこの世界に入り込んで体験しながら創り続

けているのである。この構造故に中心は揺れ動き、正規分布

はいつまでも固定化されない。

我々の住む宇宙には絶対最高というものは存在しない。それ
は揺れ動いているからである。従って時々最高が現れる。
一方この宇宙は本質の別な姿と言える。従って常に完全であ

り、不完全は存在しない。