仕事の帰り、地下鉄谷町線を利用しました。
今日の夕方、16時過ぎのこと。
天満橋から乗り込むと、車内はサラリーマンや主婦などそれなりの人がすでに座っていて、入口に近い座席の前に立ちました。
私の叔母たちの容貌から推測するに、75歳くらいにはなっていそうな女性が座っていました。
子供の頃、母から
「顔は若く見えても、手のしわは隠せない」
と聞いたことがあり、それが当たっているのかどうか分かりませんが、教えはあながち否定できまいと思っています。
白髪を染めておられ、手の甲のしわは叔母たちに近いかやや上か・・・。
そこへ95歳くらいでは?と思われるような女性が乗ってきました。
きれいな白髪に帽子をかぶり、スカーフをされて、素敵なおばあさんでした。
しかし、どう見ても在りし日の90歳の時の祖母より年上な感じ。
最近、お会いした大正15年生まれの方より年配に見えました。
手もちょっと震えており、それでも手すりを持たれたその時、私の前に座っていた75歳くらいの女性は
「どうぞ」
と言って立ち上がりました。
95歳くらいの女性はしっかりした声で
「ありがとうございます。でも、あなたに譲ってもらうなんて・・・。大丈夫です」
と断られました。
その隣や向かい(通勤ラッシュではなかったので向かいは見える状況)の人たちは誰も立ちがって譲ろうとしませんでした。
もちろん、気づいていない人もいたでしょうが・・・。
椅子の端の部分にもたれて立っていた70歳くらいの女性が
「ここに立った方が楽じゃないですか」
と場所を譲られ、女性はお礼を言われて、そこに立ちました。
一駅、過ぎて近くの席が空いたので、立ち位置を譲った女性が促して、おばあさんは座ることが出来ました。
席を譲りかけた先ほどの人にもお礼を言われて移動なさいました。
本当にすごい時代が到来しているのだな~と思いました。
70歳を超えた人が90歳近い人に席を譲る時代・・・。
そういえば、うちの母も、西大寺の駅で見知らぬおばあさんの荷物を持って階段を上がった・・・と話していたことが・・・。
色んなことを考えながら、御堂筋線に乗り換えました。