70代後半のお母様で、軽い認知症があるとのこと。
今は、金銭の管理も出来ていて、生活も一人で出来ているそうですが、服用するお薬を忘れたりすることがあるので、週3回ほどヘルパーさんにお願いしているとのこと。
そろそろ、後見制度の利用について考えておかなきゃ!と思われているそうです。
たまたま、私と出会う前に、お知り合いの税理士さんと話題になったそうです。
詳しくは聞かれなかったようですが、
「成年後見制度を利用するときにデメリットもあると言われたのすが、具体的なデメリットって?」
と聞かれました。
少し前に初めてお会いした際に、
「名刺を頂けますか~?」
と言ってくださったので、名刺を見て、次に会う機会に聞いてみようと思ってくださっていたとか。
全然、違う場面で再会したので、仕事内容のことを突然に聞かれて驚きました。
たしかに世の中、「後見制度」のメリットというか、利用の意味などはよく言われていますが、デメリットは大きく書かれないし・・・。
実際に後見制度を利用している方の方が、私なんかよりも分かっているような気がします。
私が色んなところで勉強したり、東大で制度を利用されている方の話を聞いている中で、何度か出てくるのは、「預貯金の出し入れ」ではないかと思います。
どうも、銀行によって「被後見人」への対応がまちまちのようなんです。
「被後見人」なら、判断能力が常に低下している人なので、カードを取りあげられてもわかると思うのですが(むしろ、持っている方が危険かも)、「被補助人」など軽い認知症で金銭管理が出来る人でも、後見制度を利用すると自分のカードが回収されてしまい、後見人名義のカードが発行されてしまうとか、後見人もカードなしの取引になってしまったりするようです。
しかも、金融機関によってマチマチ、支店によってもマチマチだったりするところもあるそうです。
カードを取りあげられてしまった被補助人の方は、ちょっとした金額でも自分でお金をおろせないので不便だと仰っていました。
(それ以外のことは、後見制度を利用して安心だとのことでした)
比較的、金銭管理がしっかりしている方には不便だそうです。
金融機関で統一性がないというは、後見人も複数で取引をする場合、その都度、やり方が違うことも、慣れるまでは大変かもしれませんね。
しかし、金融機関からみると、どの人がどのくらい金銭管理が出来るかという判断は難しいでしょうし、被補助人から被保佐人・・・と症状が途中で悪化していることを被害が出ない早期の段階で気づくのも難しいでしょうし・・・。
東大の授業で、金融機関の方が学びに来ていらっしゃいました。
窓口での対応や、銀行内部での後見制度の熟知のために、頑張っておられました。
彼女は、とってもパワーのある方だったので、もしかしたら、銀行内部も少しずつ変わりつつかるのかもしれないな~と思ったりしていますが・・・
あとは、デメリット・・・横領が多いですかね~・・・と答えなきゃならないのは、ちょっと辛い気がします