開業前から、自分のプライベートでの置かされた立場から「後見制度」について考えてきた私です。
ずっと前にも書いていると思いますが、私一人で叔母2人、母の3人の財産管理とか(貧乏だって財産管理は発生します・・・)身上看護まで出来るのか・・・誰かにちょっとだけ手伝ってもらえたら・・・という思いがあったからです。
ただ、仕事をいざ始めるとなると、行政書士が「法定後見人」に家裁から職権で指名されるとは、あまり考えられないし(これは、全国の地域によって違うそうです。関東方面では、行政書士やNPO法人が家裁から指名されるようなこともあるみたいです。あくまで大阪の現時点での話で、候補者として記載しておけば可能だと思いますが)、「任意後見」といっても、士業関係者が不祥事を起こしたというニュースが増え、私の知り合いでも「知らない他人や士業に頼むことを躊躇してしまう」という話を聞きます。
支部の無料相談会に行って、実際の現場で起こっている話を伺っていても、「後見人は、法定後見という絶対に必要・・・となるギリギリまで選任する必要はないんじゃないか?」といつしかそんな気持ちにもなっていました。
東大の授業が修了して半年・・・。
熱意が冷めたと言えばそうかもしれません。
でも、考えれば考えるほど、難しい制度だな~とも思います。
そんな中、昨夜、義母から電話で、株取引のことについての問い合わせ。
主人が不在だったので、私が内容を聞いて、3か月に一度、定期的に送られてくる口座状況明細票だということが推測されたので、説明しました。
買ったときは、2株だったのに、なぜ200株になっているのか?とも。
恐らく、株式分割して株式数は買ったときより増えていたのでしょう。
その旨も、例を交えて説明しました。
義母のような人は、結構、いるんじゃないかと思います。
旦那が株をしていたけど、奥さんは仕組みを理解しておらず、一人になった時、どうやったらいいのか?、いや、そもそも「何が送られてきているのかも分からない」という人。
任意後見契約までを急いで結ぶ必要はないと思いますが、身近に聞く人がいない人などは、財産のことを相談できる人を探しておくことも必要かもしれません。
あるいは、株のしくみなどが分かっている人であれば、自分がしっかりしているうちに、財産についてエンディングノートや普通のノートにでも整理して、未来の後見人や残された家族が分かりやすいようにしておいた方がよいのでは?と思います。
ただ、相談できる人を探すことによって「カモ」にならないように気を付けた方がいいのかも?とも思います。
士業といえば、本来は安心して相談できる人だったと思うのですが、今は、悲しいことにそうでもない世の中になっていたり・・・。
でも、そういう人は、ほんの一部だとも思います。
法定後見が開始されるとき、それは、自分の判断能力が低下したときです。
もともと、よく理解していない「株」のことを「おばあちゃん、こういうことですよ~」と言われてももっと理解できない恐れが高いです。
ただ、判断能力が低下しても、全くゼロになることは少ないと言われています。
しっかりしているうちに、自分が分からないことは、ある程度、調べたり、聞いたりしておくことが財産を守ることに繋がるかもしれないな~と思った電話でした。