叔母の引っ越しで悩むこと(その3) | ぽちこ~おひとり様が行く~

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「ぽちこ」・・・これは放浪生活を送っていたノラ犬の名前。ぽちこのような安心した老後を見つけたいと願いをこめて。

さてさて、今日は私、ブチギレております。
法律家は「ブチギレ」てはいけないと思います。
あくまで依頼者を助ける立場にありますから・・・。
しかし、行政書士としてではなく、叔母の姪として・・・
昨日、劇的ビフォーアフターのおじさんと姪っ子さんのことを思っていた矢先。

叔母に新しい契約書を大家さんに作ってもらえるのか?と尋ねにいったのかと電話しました。
「大家さんは、初めからきちんと作り直してくれると言っていた!だいたい、○○ちゃんと○○ちゃん(うちの旦那)が心配するから、契約書の話をしただけで・・・。叔母ちゃんは、行政書士の○○ちゃんに頼んだのではなくて、○○ちゃんとして頼んだだけだ!」と逆切れです

いや、初めからこちらは行政書士として仕事はしていない。誰からも依頼されていない。
「大家さんがきちんと契約書を作ってくれないというなら、こっちで作ってもいいから言って」という話だったはず。そもそも契約書の保証人欄だけを私に変えるというので、そりゃ、同意してサインできないと言っただけ・・・。
当然です、賃貸物件が違うものの契約書に、保証人の名前を書くなんて!

おまけにうちの旦那まで巻き込んでいますが、旦那は契約書とか法的なことで心配はしていない。法的なことなら叔父と私で話をしているから。
いや、叔父と私も半分、身内の話に「のちの紛争に備えよう」と話しているだけで、法的に問題など起きていない。

おまけに「40年も住んだから、立ち退かない権利がある」と言い出す始末。
お気持ちは分かるが、大家さんも借地に建っている貸家を撤去して土地を返したいのだ。
なにせ、6件か7件あった借家も今は、叔母と老人ホームに入居した人の荷物がある部屋の二部屋だけなので、ちょうど空きのある長屋に叔母に引っ越してもらって・・・と考えていらしゃるのです。正当な理由ありです。
「そんな40年住んでいたって、6か月前にちゃんと退去のお願いを言われていたら・・・」
と言ったら「8月に言われたからまだ、来年2月まである!」と
いや、しかしねえ・・・「いつごろに引っ越してくれるの?」と私の顔を見て言っていたし

このままいくと大家さんから、用意してくださっている次の長屋も別の人が入居してしまう可能性だってあります。
私でさえ、叔母が単なる「不退去者予備軍」にしか思えなくなってきました。
要は、叔母の場合は片づけるものが多すぎる上に体調がすっきりしないもんだから「引っ越しが面倒」になったというわけです。
私たちが疑問に思っていた新しい長屋を、「広くなる!」と喜んでいた叔母はもうそこにはありません。

おひとりさまの中には、叔母のように「何とかなる」と思っているタイプと、きちんと老いたときのことを考えておいた上で人生を楽しもうと思っているタイプが存在すると思います。
叔母のようなタイプは、「老い」や「死」について考えてはいるけれど、きちんと向き合ったことがなく、普段はその方が楽しく暮らせることと思います。
しかし、何とかならなかったとき、それはとても辛いものになってしまいます。

後者の老後をきちんと考えた上で残りの第二の人生を楽しむと決められた人の方が、自分の「老い」や「死」について向き合い、エンディングノートや遺言に書きとめ、場合によっては施設に転居したり・・・と作業を行っているときは、不安と寂しさとに悩まされるかもしれません。
しかし、「何とかならなかったとき」、このエンディングノートや施設への入所などがご自分の希望に近い老後や最期を送ることができる道しるべになることだってあります。

私は、行政書士としては、成年後見・遺言・相続を特に専門としていますが、成年後見契約を結ばれる方はもちろんのこと、遺言書を作成しようと相談に来られた方にもエンディングノートの作成を薦めることにしています。
遺言書は、死後に開封され、故人の財産をどのように相続させるか?が中心となります。
そこに、本人自身の老後・最期をどうしてほしいと書いたところで、開封は死後です。

当事務所に来られた方には、どんな老後を過ごしたいのか?・・・ノートをこと細かに私と一緒に仕上げていくことで、少しでも老後の不安をなくしてほしいと思っています。
「何とかならなかった」と思う人が少しでも減るように。

いや~、それにしても、身内とはいえ、やりとりはメモしておかなきゃいけませんな~。
叔母は、まったく認知症ではありませんが、一昨日くらいまで話していたことと全然違うことを言っています
自分の都合のいいように、大家さんの言っていないであろうことまで言い出しました
紛争性が出てきてしまったら、姪としても巻き込まれたくないですし、行政書士としても扱うことはできません・・・。どうなることやら。