劇的ビフォーアフター | ぽちこ~おひとり様が行く~

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「ぽちこ」・・・これは放浪生活を送っていたノラ犬の名前。ぽちこのような安心した老後を見つけたいと願いをこめて。

昨夜、3時間のスペシャルで「劇的ビフォーアフター」をテレビで見ました。
たまたま、ご飯の支度をしているときに主人がテレビをつけたらやっていたのです。

キッチンで立ちながら、なんとなくテレビから入ってくる音声を聞いていると「長屋」のリフォームらしい
しかも40年以上も前に3軒だか4軒だかあった「長屋」を切り離して今は2軒つづきのみ。
その切り離した際に長屋が傾いたと・・・。

「これ、見た方がいいんじゃない?」と寝そべりながら見ていた旦那が言います。
まさに大阪の叔母が次に引っ越しする予定先が「長屋・切り離したおかげで傾きあり」
だからです。おまけに「昼間、電気をつけないと薄暗い」というのも共通

さて、依頼者は長屋2軒のおばあさんでした。
でも、匠によるとこのような傾きは隣でも起こっているに違いないと。
そして、隣と一緒にやり直しをしなければ、解決にはならない・・・とのことで、急きょお隣の一人暮らしのおじさんも一緒にリフォームをすることに。
隣のおじさんにとったら、あまりの突然のリフォームだったようですが以前から気になっていた様子で、「ラッキー」だと仰っていました。
たぶん、いつかは・・・とおじさんもリフォーム資金を貯めていたのでしょう。

さて、その突然、リフォームになったおじさんについてです。
おじさんはご自分のお父さんの介護などがあり、独身だったそうです。
が、引っ越しの手伝いには姪っ子さんがお手伝いにいらしていました。
姪っ子さんによると「おじさんというより、歳の離れた友達って感じ」
おまけに、この長屋のリフォームが完成したら、2階でおじさんと住むという。

おそらく、「この姪っ子さん、立派だな~」とか「優しいな~」というのが感想でしょう。
私も第一に、そう思いました。
姪っ子さんも、サバサバされていて、いい感じの36歳の女性です。
しかし、姪っ子さん以上にこのおじさん・・・。
ご近所さんにもとても気を遣われ、テレビのスタッフや匠への応対も丁寧です。
でも丁寧すぎず、気さくな感じもする。

子供のいない人で「甥・姪」のいる人は、どこかで頼っていたりします。
いざというときに・・・。
私もどこかで頼られている。
しかし、「甥・姪」の立場にも結婚していれば、それぞれの家庭があり、自分と義理の両親のこともある。
それでも、「甥・姪」もどこかでは、「自分がやってやらなければ仕方がない」とどこかでは分かっています。
このおじさんと姪っ子さんの関係は、おそらく本当に「友達」のような関係を小さい時から築いてこられたからこそ、今、リフォームを機会に上下で住むくらいの関係があるのだろうと思います。
そして、あくまで推測ですがおじさんの方から
「片付けに来てくれ!」「一緒に住んでくれ」と言ってはいないと思います。
だって、おじさん、一生懸命、自分で片づけの準備もしていましたから・・・。

それに引き替え・・・私の叔母よ・・・。
65歳になる私の母親に「手伝いに来てくれないよね?」と言い、
私にも口には出さずとも当然、手伝いや新居の買い物に来てくれると思っている・・・。
時として、妹だから、姪だから・・・と一定の距離や遠慮をなくしてしまうと、このリフォームのおじさんたちのように、うまくはいかない場合があります。
いや、こういうと冷たい姪かもしれない。
でも、母も生活のためにパートにまだ行き続けているし、私も子供がいないとはいえ、家事・仕事・合間に帰省したり・・・と独身を通した叔母が分からない忙しさもあります。

介護制度にしても、後見制度にしても、「身内」にしかできないことと、「他人」にしかできないことがあると思っています。
その道の「プロ」である他人に任せることによって、本人と周りの衝突が起こらないこともあります。反対に、身内しか分からない部分もあります。
きっと、あのおじさんは、長い介護を経験され、もしご自分がご高齢になったとき、姪っ子さんに負担をかけまい・・・と介護制度と後見制度をうまく利用されるのでは?と思います。
負担をあの姪っ子さんは負担とは思わないでしょう。
でも、姪っ子さんとの良好な関係を続けるために選択されるのでは?と感じています。