新聞記事には必ずこの5W1Hが入ってないといけない。

オリジナルのストーリー創作の練習になる方法は、新聞記事でも好きな映画でも絵本でもなんでもいいから、時間経過のあるものでなおかつ、事の顛末がはっきりしているものを一作品選んで、この5W1Hを紙に書き出してみるといい。


構成が上手いやつがいい。

わからなければ単純に世間一般の人気作でいい。


内容がはっきりしているなら、自分が興味ないものでもいい。

心理描写中心ではなく、登場人物が具体的に行動するやつがいい。


勢いや偶然を大事にする「アクションもの」ではなく、ある程度理由があって、主人公が何かアイテムを探すとか、人に会いに行くとか、具体的な動作が分かる内容のものを選ぶといい。


私はハリウッド映画で昔よくやってた。

自分はテレビの前で机に向かって時計を構えて紙を用意して、映画を見ながら細かく分割してキャプチャーを書くの。


その場面での小見出しを、小さなタイトルをどんどん作るの。


昔のテレビ番組では大体夜の21:00開始で23:00終了で洋画がテレビ放映されるから金、土、日と週末に二時間ずつやれる。

結構な真剣勝負の時間だった。


21:10〇〇さんと●●さんが出会う」

21:20〇〇さんが殺されかけて●●さんが助ける」

とか。


細かい場面分けをする。


‪90年代のハリウッド映画は構成がワンパターンでくっきりしたストーリー展開だからメモしやすい。


放映終了までラスト5分となったところで、大体1回は壮大な爆破シーンが入るとか。


日本映画で言うところの形式美があった。まるで水戸黄門が印籠を見せるみたいな定番のパターンがあったから。自分への教材として使えたの。


現実の自分が観ている放映時間でメモする事と、作品内の何月何日かが分かればそれもメモする。作中で伏せられていれば最初の場面か何日経過したかでメモをする。


そういう遊びをやりませんでしたか?

後から考えるとあれは絵コンテです。

連続ドラマではない一作限りのハリウッド映画って大体なんでも2時間あるから、その中で構成されてる場面を、開始から何分でどんな事件が起こるか、ストーリーを紙に書き出す。


「いつ」「どこで」「誰が」を場面が切り替わるごとに紙一枚にメモして。

最後に紙を並べます。


並べ終わったら別の並べ方でまた並べます。


ややこしいのが、作品内での時系列順と、放映された場面順は違うこともある。


過去の回想シーンが間に挟まっているもの、あるじゃない?主人公の幼い頃が語られたり。主人公は忘れているけど脇役と何年か前に会ってるとか。


あるいは、理由は分からないけど殺人事件が冒頭でいきなり起こって、探偵が調査して理由が分かってから最後に殺された場面をもう一度やるとか。


時間経過がわざと前後入れ替わるやつ。


気をつけなければならないことは、時間は種類が二つあるから混乱しないように上手くメモすること。


作中の時間経過と、放映時間の方と。


紙を作中での時系列順に並べ終わると「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「何故」「どうした」が全部分かる仕組みになってる。


放映順に並べると監督が見せたかった構成や演出が分かる。

「登場人物の思惑を主人公にわざと知らせない事で(敢えて情報の開示を遅らせる事で、視聴者をリードして誤解を与えておいて)最後の場面での劇的な効果を狙う」とか。


監督は色々考えてくれてるから。


「前後が入れ替わらない時系列順だとのんべんだらりとしてつまらない出来事なのに、順番を入れ替えて並べると、一つの誤解がドキドキ感を生んでる」

とか読めるわけです。


これがシナリオの構造です。


漫画だと「何を」「何故」「どうした」がページ枚数に反映されるし。

小説だと文字数に反映されるし。

映画だと上映時間に反映される。


全体のストーリーの内容がこれくらいで、使用できる媒体がこれくらいだから、じゃあ一場面あたりの内容のボリュームは?と振り分けるようになる。


自分が制作側に回った時に、場面をいくつ盛り込むか、何人の登場人物が必要か。

製作の予算に関わってくるところだから結構真剣に考えると思う。


映画なんかちょっとの事がとんでもない金額になるはず。


こういう勉強はべつに誰にやれと言われたわけじゃないけど、気がついたら自分で勝手にやるものです。


これが趣味というもの。

子供だから延々とやってる。


大人になるとこういう事が漫画や小説を描く能力に繋がる。


構成を理解したくて私は一人でずーっとやってた。


マニアックな遊び方なのかもしれないけど、絵の仕事に最終的に繋がるのはそういうところ。


漫画の背景を作る時は、

「昼、午後3時頃の日差しで。リビングのソファに主人公と脇役が2人いる。大きな窓があります。部屋の広さは

とか細かく言われて漫画の背景を作る。


「さっき描いてもらった同じ部屋で、次の場面です。夜になりました。蛍光灯の明かり。カーテンは閉まる。リビングのテーブルの上に食事が並べられます。脇役のうち一人は帰りました。ここに紙袋があって


とか細かく言われて登場人物の身長に合わせて背景を描き込む。


ドアまでの距離とか、物と物の間隔とかを細かく聞き取る。


漫画家アシスタントはそういう仕事です。

これがページ枚数バラバラの順不同で来る事もある。


漫画家さん側はもちろん把握してるけど、アシスタントは服装や小道具に矛盾が出ないように極力チェックする。


例えば、ソファーの上に置いた上着が無くなっていたり、持ってきたはずの鞄の配置が誰も触ってないのに変わってるなどがないように無いように。


当たり前だけどトーンの模様貼り間違いが無いようにとか。


つまり日付けが変わってないのに服のトーンの色が違うとか。

あり得ないでしょう?

いつ着替えたんだってなるから。


漫画家さんは把握してるはずなんだけど、ものすごく急いで作ると全くミスが出ないわけじゃないから、頭の中で場面を繋げて整理して、登場人物の立ち位置とか背景とか小道具とか理解してから背景を合わせていく。


そんな感じです。


普通の人は細かいしめんどくさいしできないと思う。


職業適性が向き不向きがあるから。

やりたくない人はとことんやりたくないものではある。


普通はやめたいよね?これ。

やりたい人の方が少ないんでしょうね?

自主的にやるやつどうかしてるよね。


漫画も映画も小説も、もっとふわ〜っとなんとなーく観たいよね。普通の人の楽しみ方はそうなんだもの。


「この俳優さん好き〜!私はもう彼しか見えな〜い。ストーリーどうでもいい!」


とか言えたら幸せだろうなぁ。

本来はそれでいいんです。


こういう人って純粋ないい視聴者さんだよね!


私はそれが出来ない事が逆に悩みだった。

私はそんなきゃあきゃあ言えない。


マシになったけど、高校大学社会人最初の数年あたり。

病気かなって思うくらいに頭の片隅で映画見ながらずーっと分析してて嫌だった。


中学3年間の毎週末にこんなのやってたから、やりすぎたんだと思って後悔した。


一般的な普通の思考回路が無いと、作品を楽しめないじゃない?


もったいないよね。


こんなに頑張った結果、一番よく分かったこと。

「もったいないよね

そんな感じです。


頭が一時的に病的な感じになっちゃってもいいや、と思えるんなら一回やってみたらいいです。

すっごく面白いから!