ニッカウヰスキーは1934年に竹鶴政孝がスコットランドに近い気候である北海道余市町に創業したのが始まりです。
その後、1969年にニッカウヰスキーの第2の蒸溜所として完成したのが宮城峡蒸溜所となります。
広瀬川と新川川が合流し、きれいな水が豊富にあり、さらに靄が発生しやすい場所がからウィスキーの貯蔵にも適しているなど様々な要因が重なったことがありますが、ここには1つ逸話があります。
みなさん『新川』って何と読むと思いますか?
答えはなんと『にっかわ』と読みます。
ニッカウヰスキーから地名が変わったわけではなく、元からこの名前なのです。
ちなみにここの住所は宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地と改番されています。
ウィスキーの原料は大麦やトウモロコシで、パッと見の製造工程はビールとよく似ているなと思いました。
余市蒸溜所ではストレートの釜で石炭の直火なのですが、宮城峡蒸溜所ではバルジ型と呼ばれる膨らんだ形でスチーム式という全く別の製法で作られており、味や香りが全く違うものになるようです。
余市のウィスキーは力強く重厚と言われる一方、宮城峡は華やかでフルーティーと言われ、余市が男で宮城峡が女と呼ばれることもあるようです。
ウィスキーは樽で保存されます。
毎年、2%ほどが蒸発していくそうなのですが、そのことを本場スコットランドでは『天使の分け前』と言い、ネーミングが面白いです。
分け前が多いのではないかと思ったのはナイショ
最後にはお待ちかねの試飲です。
スーパーニッカと宮城峡、アップルワインです。
アップルワインは創業初期にウィスキーが熟成されるまでの間に繋ぎとして製造していたものですが、今ではニッカウヰスキーの主力商品となっています。
個人的には宮城峡よりもスーパーニッカのほうがブレンドされたことでまとまりがあるように思いました。
お酒好きの友人が有料の試飲を試していたので、私も試してみました。
シングルカスク宮城峡10年は通常販売されていないものですが、結構パンチがありました。
自然と調和する宮城峡蒸溜所は電柱が無く、木の伐採も最低限に留めています。
仙台市内中心部から20kmも離れており、最寄りの作並駅も1時間に1本程度とアクセスは良いとは言えませんが、だからこそ出来るウィスキーのことを知りたい人は是非訪れてみてください。