JR九州 キハ185系に乗りました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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  キハ185系とは

 

国鉄時代の最末期に登場したキハ185系は急行型のキハ58系やキハ65形を置き換えるために登場し、今まで長大編成を組むことを前提とした車両構成だった特急形とは異なり、ローカル線の特急でも使いやすくするため1両単位で編成できるように設計されました。

 

しかし、高速道路網が整備されていく四国では制御付き振り子式を搭載した2000系が登場し、性能で劣るキハ185系は活躍の場を早々に失っていきます。

 

 

一方、JR九州でも急行型のキハ58系やキハ65形が老朽化しており、これを置き換えるために余剰となっていたものをJR四国から購入したという経緯があります。

 

キハ185系は今まで乗ったことが無いような気がしましたが、この列車で乗っていました。

 

 

最高速度は110km/h、運用としては2両が基本ですが、随時増結を行っており、豊肥本線あそや久大本線ゆふで使用されており、2018年から両列車とも同じカラーリングに統一されています。

 

 

  外観

 

国鉄型としては初めてステンレスの車体となっていますが、扉は折戸ということで懐かしさを感じさせるものになっています。

 

前面のデザインはキハ183系に似たような貫通型です。

 

見比べると前面窓の上部にライトを配置している部分が似ています。

 

 

  車内

グリーン車はなく、オール普通車となっています。

座席は2+2配置、シートピッチは940mmとなっています。

JRの車両に比べるとやや狭い印象を受けますが、2004年頃から他の車両との格差が出ないように木材を多用した車内へとリニューアルされています。


窓がやや高い位置にあるのが国鉄車両っぽい感じがしますが、窓枠にはきちんとドリンクが置けるように改良を施されています。

それほど速度を出す特急ではなく、揺れは大したことは無かったですが、落ちる可能性はあるかもしれません。

2列1枚の窓からは日が傾きつつある別府湾が見えました。

 

冷暖房装置はバスの部品を流用していることから荷物棚下の吹き出し口は観光バスのものがそのままと言った印象です。

 

貫通型とは言え、扉もガラスで、正面も壁ではなくガラスなので前面展望を楽しむことが可能です。

 

そしてキハ185系には面白い区画が存在します。

一見すると先程と同じ普通車です。

 

後ろから見ると各座席に大きなフットレストがあります。

 

元は『キロハ186形』という普通車とグリーン車の合造車でしたが、『キハ186形』へ改造したものとなります。

改造したと言っても座席はそのままでモケットを張り替えただけという乗り得座席です。

普通車と同じ2+2配置ですが、シートピッチは1,160mmとなっています。

 

ただし、この車両は定期列車として運用されていません。

例えば、ゆふ号は基本2両編成で両方とも先頭車となりますが、このキハ186形は中間車のため連結されません。

臨時ゆふ号は3両編成となって、中間車が入ることが多いので乗れる確率が高いです。

座席表から指定する場合、その中間の1~6番を指定すればこのタイプが来るかと思います。

 

ちなみに普通車側もシートピッチが1,020mmに拡大されているなどいずれにせよ指定席は中間車を狙うと良いです。

 

キハ185系は1986年に登場し、登場から35年以上が経過し、引退が検討されそうな列車ですが、高速で走行しないことからあまり劣化が進んでいないようです。

乗ってみるとエンジンも穏やかで、JR北海道や四国の車両のようにターボを効かせて急加速させるという感じではなく、無理のない範囲で速度を上げていくという印象を受けました。

キハ40系を改造したD&S列車たちが老朽化してくれば、こちらを改造して投入してくるような可能性はあり得るので、オリジナルは今のうちに乗っておいた方がいいでしょう。