新型『ミライ』に乗ってみた。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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仙台を拠点として、色々な鉄道に乗っていきます。
他にも船や飛行機、レンタカーと活動範囲を拡大中です。
最近はホテルのレビューにも挑戦中です。

トヨタレンタリース宮城のHPを見てみるとこんな広告を見つけました。

8月から新型ミライに乗れるということで早速予約してみました。

 

宮城県の補助もあるため料金もコンパクトカー並の料金です。

 

ミライは買う予定が全く無いものなのでレンタカー視点で借りてみた感想を思うがままに述べたいと思います。

 

念の為、補足…トヨタ・ミライとは水素を燃料として、酸素と化学反応させることによって電気を発電する燃料電池自動車です。

簡単に言えば、発電することのできる電気自動車で、発電することに排出されるのは水だけです。

 

ナンバーが4020、宮城県に1台しかないあのバスと同じです。

ちなみにこの素晴らしい青色、15万円くらいするオプションカラーということでお金が掛かっています(笑)

 

 

新型ミライの良いところ

 

  • 圧倒的な静粛性
ドアを閉めると聞こえてくるのはエアコンの風の音、走っても聞こえてくるのはロードノイズだけ、そしてそのロードノイズも小さく、高速走行時も風切り音はかなり少なかったです。
エンジンを積んでいないためエンジン音も無ければエンジンからの振動も無いってのは感動すると思います。
 
  • 滑らかなかつリニアな加速感
車両重量が1,920kgとかなり重い車ですが、モーターの加速はあっという間に法定速度まで加速してくれますし、高速走行時に中間加速も圧倒的に速いです。
またモーターはトランスミッションが無いので、変速ショックはもちろん無く、息継ぎの無い加速は本当に気分が良かったです。
  • 流麗なフォルムが格好良い
こう言っちゃ悪いですが、トヨタ車らしくないカッコいい見た目をしています。
欧州車に多いクーペチックなデザインで、前面デザインもマセラティのような外車にも見ます。
 
ブレーキランプは今流行りの左右が繋がっているようなデザインで、貫禄はバッチリです。
電気自動車なのでマフラーがもちろんありませんが、そこからさらに空気を吸っているらしいので、徹底的にガソリン車とは違うんだなと思います。
 
ちなみに水は左後タイヤ付近から水が排出されます。
定期的に排出もされているでしょうし、試しに排出ボタンを押してみましたが、エアコンの水よりもちょっと多いかなって程度の量でした。
 
  • 電気自動車としては長い航続距離
カタログスペックでは『航続距離850km』となっていますが、外気温25℃でエアコンを遠慮なく使って走っていたところ、1kgあたり120kmと表示されていました。
燃料タンクは5.6kgなので現実的には600kmも走れば良いのかなと思っています。
電気自動車はカタログ上500kmと書いてあるものの、せいぜい300kmくらいしか走れないので倍以上は走れます。
(なお、レンタルする際に300kmほど走行したら水素を充填してほしいと言われるようにギリギリまで走るのは良くないです)
 
仙台から気仙沼あたりへ行って、観光して、宿に泊まって、多少ぐるぐるしても余裕は十分あるのかなって思います。
  • 先進の安全装備、快適装備
今回借りたのはベースグレードのGでしたが、全車速追従式レーダークルーズコントロール、ブラインドスポットモニター、クリアランスソナーなどぶつからない装備が満載でした。
また、革のシートだし、座席もハンドルも電動で動くし、シートヒーターも付いてるし、USB電源もたくさんあるし、本当に快適そのものでした。
 

 

新型ミライの気になるところ

 

  • 車体サイズ感が掴みにくい
車両の大きさは全長4,975mm、全幅1,885mm、全高1,470mmとクラウンよりも大きく、センチュリー並の大型セダンです。
全高の低さの割には着座位置が意外と高く、ボンネットが長いので車両感覚は最後まであまり掴めませんでした。
細い道には絶対行きたくない車だなって思います。
  • 後席が思ったよりも狭い
タンクやバッテリーが後席周辺にあるせいか、この大きさのセダンの割には後席が思ったより狭いです。
流石にコンパクトカーよりは広いですが、中央に大きな張り出しがあり、実質的にはカローラと同等程度の広さしか無いかなと思いました。
フロアが高いので、足が座席下に入りにくいところも狭さに拍車をかけているように感じます。
  • 水素ステーションの営業時間が気になる
この燃料電池自動車の最大のネックが水素ステーションです。
宮城県内には宮城野区幸町と仙台空港の近くの岩沼市2箇所のみしかありません。
ただ、幸町はそんなに仙台駅から離れているわけでもなく、岩沼市は仙台空港から5分もかからないところにあるので場所はそんなに問題はありません。
問題は営業時間と定休日があることです。
幸町は21時まで営業していますが、仙台空港の方は17時までしか営業しておらず、水・木曜が定休日となっているので遠くてもどちらかへ行かないと行けないし、行かなければ追加料金が必要となります。
水素ステーションは川崎の一部条件付きのステーションを除けば、セルフではないのでこういった時間制約が大きいようです。
 
なお、燃料費ですが、1kgあたり1,100円でガソリンのように値段が変動することはほとんど無いようです。
感覚的にはレギュラーガソリンで走る普通車とそんなにコスト的に変わらないのかなと思います。
また充填時間も3~5分くらいなのでガソリン車と同じくらいで出来ます。
 
ちなみにこの幸町の水素ステーションは毎日昼頃になるとこの車両が充填にやってきて、30分ほど1つしかない機械を塞いでしまうようなのでご注意ください。
 

 

まとめ

 

ガソリン車に比べて、不便なところはたくさんあります。
特に水素ステーションの営業時間が短く、定休日もあるということは利用する上で一番ネックになります。
また、車体サイズが大きいので細い道は自信がありません。
 
でも
『もう一度借りてみたい、もっと走ってみたい』
という気持ちは今もあります。
 
不便さを差し引いても走行フィーリングは普段味わえない非日常を味わえるし、電気自動車よりは航続距離が長いのでドキドキせずに走ることができます。
これが手軽に味わえる時代がやってくるミライが来るのかどうかはちょっと分からないですが、期待しています。