先日観た映画「舞妓はレディ」の感想。


「Shall we ダンス?」の周防正行監督が、20年来あたためてきた企画を映画化した痛快作。京都の花街を舞台に、舞妓に憧れる少女が古いしきたりや言葉遣いといった様々な困難を乗り越えて、一人前の舞妓になろうと奮闘する姿を描く。鹿児島弁と津軽弁がミックスされた不思議な口調のヒロイン、春子を演じるのは新鋭・上白石萌音。

ミュージカルなのかドラマなのか宙ぶらりんでいくので出来は決して良いとは思えませんでしたが、幸せな感じで終わった映画でした。新人女優さんの脇をベテランで芸達者な俳優・女優さんが、自然に盛り上げている雰囲気が、新人舞妓さんの成長物語と上手く重なる感じが観ていて気持ち良かったです。小技の利いた周防監督の演出に自然と笑いが劇場に広がっていました。

一人の女の子のサクセスストーリー。恐ろしく不器用な田舎娘とそれを取り巻く人々の奮闘ぶりをコミカルに描きながら、時々ホロッとさせる。物語の展開もテンポよく、人と接することの面白さも十二分に描かれ、肩の力を抜いて楽しめました。夢に向かってひた向きに頑張る主人公の真っ直ぐな姿と、そんな彼女を厳しくも優しく見守る人々の心意気は、観る人の気持ちをほんわかと温かくしてくれます。舞妓という、普段あまり縁のない世界を垣間見れる作品です。
先日観た映画「アバウト・タイム 愛おしい時間について」の感想。


「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティスの監督引退作となるラブストーリー。父親からタイムトラベル能力があることを知った青年が、恋人を見付けるためにタイムトラベルを重ね、人生における様々な事柄を学んでいく姿がつづられる。アイルランド出身の新鋭、ドーナル・グリーソンが人間味あふれる主人公を熱演する。

突飛な設定なのに凄く自然に受け入れていました。そして、恋愛、家族愛、子ども、凄く愛情に満たされました。人生をいかに楽しむかということ。それをタイムトラベルという出来事を使って上手く表現しています。過去の失敗、後悔をやり直すのではなく、起きたことに対して自分がどう考えるか、これからどう取り組んでいくか。この能力を使いながら様々なことを学び、周りの人を幸せにする。父親が教えてくれた、タイムトラベルの本来の使い道。

SF映画ではないので、時間がどうとか場所がどうとかということではなく、幸せになりたい、それだけの想いで観ると良いと思います。タイムトラベル能力羨ましい。人生は幸福に満ちていると気付くことが出来て…。何気ない日常が、かけがえのない毎日で、同じ日は二度とやってこないという当たり前のことを痛感します。家族のこと、新しくつくる自分の家族のこと。いずれやってくる死とどう向き合うか。コミカルでつじつまの合わないことも随所にありますが、それでも繋ぎたい赤い糸があり、守りたい人がいて、自分のことなんておいても後先考えずに行動したりする。そんな大切なことを思い出させてくれる作品でした。