もう、この先も出会う事はないだろう、
もしできるなら、一生のうちでフランスに会いに
行ってみたい。
と、密かに思っていたら会いに来てくれました!?
フランス・クリュニー美術館所蔵の
「貴婦人と一角獣」
6連作のタピストリーです。
各タピストリーに現れる女性は同一人物なのかもわからず
また、実在の女性ではありませんが
タピストリー界のモナリザとも言われる美女です。
このタピストリーは15世紀末の有力者ジャン・ル・ヴィストが
自身の結婚の記念に作らせたという説が有力ですが
発注者も作り手もわからない上に
「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」の五感の他に
「我が唯一の望み」という第6感が更なる謎を呼ぶところも
謎に満ちたモナリザと似ているのかもしれません。
「我が唯一の望み」を私が初めて見たのは
大塚美術館の陶板でした。
圧倒的な深紅の美しさと咲き乱れる千花模様。
単純な安定感のある構図、
何よりも華麗でありながら平和で穏やかな登場人物たち。
(獅子やユニコーン、周囲の動物たちも含めて)
ずーっと見ていたい気分でした。
そして今年の夏、2回見に行きました。
触りたかったな~。

「触覚」
獅子もユニコーンも楯をつけ、猿は鎖を付けられています。
周囲の動物たちも緊張しているようです。

「味覚」
貴婦人が鳥にフルーツを与えています。
周囲の動物たちも美味しいものにうきうきしている様子。
獅子もユニコーンも食いしん坊のようです。

「嗅覚」
貴婦人が花輪を編んでいます。
猿が同じように花を嗅いでいます。

「聴覚」
貴婦人がオルガンを弾いてます。
獅子もユニコーンもくつろいでいる様子。
小さな動物たちも座って耳を傾けています。

「視覚」
貴婦人がユニコーンに鏡を見せています。
貴婦人のとりこになっているのでしょうか。
当時の宮廷恋愛ではユニコーンは騎士の恋ごころを表しているそうです。

「我が唯一の望み」
小箱は複雑なしかけ細工で持ち主しか開けられないようになっていました。
本当に大切なものがしまわれていたのです。
その箱から貴婦人は宝飾品を取り出す事は
「5感をふまえて理性、知性で結婚に入る」という解釈や
箱に宝飾品をしまうところで
「5感によって引き起こる情熱を自由意志によって放棄する」という
解釈など、他にも様々な解釈があります。
この作品をモチーフにしているガンダムUCは見ていないのでよく知りませんが
見る人にイメージを与え続ける美女である事は
間違いありません。