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また、例によって45年ほど前のイギリスでのこと
その日は休暇で私の住む町に遊びに来ていた兄と二人で映画を観に行った。
映画が始まる前にアナウンスが入り、後ろからボーイスカウトのような制服を着た子どもたちが募金箱を持って通路を下りてきた。
座席の端から募金箱を回しているので私も小銭を出そうと財布を出した
募金箱が兄の所まで来ると兄は募金せず私にも制して次の席へ回してしまった
温厚で人情家の兄の態度としては珍しくどうしたのかなと思いながら映画を観た
映画は(特にアメリカ映画)台詞をすべて聞き取れる訳では無いがそれでも楽しく観終わり席をたった。
海沿いの歩道をぶらつきながら
さっきの募金はなぜしなかったの?と兄に訊いてみた
兄は言葉を探しながら
あれはイギリスの退役軍人とか戦争で亡くなったり負傷兵になって障害者になった人の為のさ、募金なんだよ。
つまりあの戦争でだろ
募金したら、じゃ日本人は?
日本の死んだ人たちが可哀想じゃないか?俺にはできない
兄の中でもすべての答えがでた上での募金拒否ではないのが表情に表れていた
当時のイギリスではナチスのユダヤ人迫害の非道は語られるが広島、長崎の原爆投下については私の知る限り一人も口にしなかった。アトミックボンブ、ニュークリアウエポンと盛んにTVニュースでは言ってたが実際の被爆国、日本についての報道は知る限り0であり、零戦の特攻がジョークでたまに出る程度。
歳月を経て今の私なら募金するのか考えてみた
多分するだろう
戦争という悲劇の犠牲者に国は関係ないのだから
でもそれは日本に居て思うことで
実際にイギリスで町に一人の日本人だったとして募金箱が目の前に回ってきたら相変わらず特攻や原爆をジョークにする国民の中に居たらどうか
わからない