十津川(谷瀬セクション)SUP 2015.11.21 | TM's リバーカヤック・SUP ログ

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川のカヤック、SUPの記録
【免責事項】川でのパドリングは、自然・人工の危険があり、命に関わる可能性があります。内容は経験と技術により実現されるもので、これを参考にするのは適切ではありません。内容は個人的なもので、勤務先や所属団体に関わりありません。

「谷瀬の吊り橋」を含むセクションで初の十津川SUPダウンリバー。荒々しい大峡谷の川でバックカントリーツーリングを満喫。 風屋ダム流入39t, 上野地3.14m
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関西屈指の大峡谷は、深刻な被害をもたらした紀伊半島大水害からの大規模な復旧・治水工事が続いている。そのため、元々川へのアクセスが限られていた上、さらに限定されたプットインテイクアウトを見出だす作業から始める必要があった。そんな理由から、行きたいと思ってはいたが、なかなか実現出来ていなかったのが今回の十津川である。
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しかし先日の宮川で、(関西のフィールド開拓に余念がない)カヤッカーK氏に話すと、なんと、既に下見を済ませているとのこと。K氏のおかげで、思っていたよりも早く、このセクションを下る機会に今回恵まれた。
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夢の湯下の親水公園からプットインして、支流を100m程下ってのエントリーとなるが、そこが瓦礫が散乱する狭いドロップなので、SUPにはなかなか難しい。
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本流に入ると、水害以来、何年も濁りが取れない茶色の水となる。至るところで崖が崩れ、尖った岩が川を覆っている。また、コンクリの護岸も剥がれ散乱しており、非常に荒々しい光景だ。
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深い渓谷ゆえに、道路上から見えない部分が多く、想定外の瀬、水害や工事による危険な障害物など、想定外の危険があり得る。迂闊には下れるものではなく、細心の注意を払いつつ、手探りで前に進む。
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護岸や橋梁工事で、水面まで影響が及んでいる場所も多かったが、幸い、川下りに支障を来すものは今回のタイミングではなかった。川沿いに点在していたキャンプ場は、いまや工事の資材や巨大な重機の置き場となっている。
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瀬の方は、ただののんびりツーリングとなるかもという予想を覆して、しっかりとしたクラス2オーバーの瀬が2ヶ所ほどあって、ツーリング艇で対応しきれず、落水を喫してしまった。
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谷瀬の吊り橋は流石に観光名所だけあって、人出が多い。はるか頭上の橋を見上げながら流れに任せて潜り抜ける。
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さらにしばらく進むと、ゴール手前の橋が見える。下見で確認済みの、鋼製の仮設の沈下橋である。対岸に集落や製材所があり、地図上も橋があるので、水害で元の橋が流されたもののようだ。低い橋脚に流木が絡まっているところもあり、しっかり見極めて通過する。
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橋を過ぎてすぐの左岸支流がテイクアウトである。少し担いで水の無い支流を上がるとスロープがあり、道路まで上がる事ができる。
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危険が少なくなく、決してビギナー向きではないが、レパートリーとして、今後も可能性を追求したいセクションである。
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【当日のデータ】
水量:風屋ダム流入39t, 上野地3.14m
プットイン:夢の湯
テイクアウト:左岸十津川村高津支流スロープ
距離:14km
所要時間:2.5時間
ボート:インフレータブルSUP(STARBOARD ASTRO TOURNG 12'6")
グレード:2.5級