本の最初のページから書いてみたら、書いたものが何となく面白くない。といことで、これぞというものから書いてみたい。
今回は、以前指摘したものだが、あまり多くの人が指摘しない話だ。しかし全ての問題の根幹に関わる。
P111
『アメリカの金融界は資本の自由な移動を強く求めてきた。じっさい彼らは”資本の権利”を擁護する急先鋒となっており、この権利を労働者の権利よりも、政治的な権利よりも上位とみなしている。』
『資本の移動を自由化することによって、全世界の生産活動における効率性が向上する度合いは、労働者の移動を自由化する場合と比べて格段に小さい。』
P112
『たとえ労働者たちが権利と賃金にかんして過度な要求をしてきても、資本を流出させるぞと脅せば、賃金水準は低くおさえられるからだ。』
移動が自由であることはいつでもいろいろなちょっかいを出すことができるということだ。そして相手に不利な話を持ちかけた(高い配当や高い金利など)上で、聞かなければ引き上げると脅すこともできる。事例にはことかかない。
例えば国債に関して高い金利を要求(EUなどその例)したりするのも、自由に移動できるからだ。
インフレになったら、その分利率に上乗せしないと購入されない?もっともらしく言われることであるが、根拠などどこにもない。成長率金利論争での金利が勝る状況というのが、まさに脅しが成功した結果である。
日本は経常黒字国であって、資本は余っている。米国と日本だけで考えるならば、日本への米国投資は、日本が低率で貸した金を使って日本から高率の利子を取るという構造だろう。
まずすべきことは、このお金の移動に税金をかける等々、規制をかけることだ。自由な資本の移動は実現すべきものでは決してない。騙されてはいけない。