損金不算入の愚 | 秋山のブログ

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不況を悪化させた政策として、非正規労働解禁と消費税を財源とした企業減税をあげたが、他にあまり知られていない愚策として、交際費の損金不算入というのがある。昔と現在の違いはこの二つのページを見ればよくわかる。その1その2 。ついでに見つけた二重課税の話 。これはもっともなことだと思う。

公正という意味では確かに問題がないわけではなかろうが、需要不足の現代においてこの改正による経済へのマイナスは大きいだろう。何よりも問題だと思われるのは、財務省主導のこの改正は法人税収をいかに増やすかというのが動機であったと思える点である。

交際費が多く使われて課税すべき法人の利益が小さくなれば、納められる法人税は少なくなる。それなら交際費を損金に入れることを禁止してしまえば法人税は丸ごと取れると考えたとしたなら、それは全くもって木を見て森を見ない短絡的な思考だ。
交際費で使われたお金は消えてなくなったわけではなくて、誰かの収益になるのである。そこで税金は取れるのだ。
また、交際費から収益を得た人間が、また企業のものを購入するという循環もある。
経済が活況であればあるほど税金も取れるという一番の原則を忘れてはいけないだろう。