心配な家 | みつはしちかこオフィシャルブログ「小さな恋のダイアリー」Powered by Ameba

 

町田市玉川学園に住んでいたころ、家には街路樹の木(桜や櫟)が何本かあり、秋になるとかなりの落ち葉が道路に落ちていた。

「掃除が大変だから木を切って」と言ったら、夫が「落ち葉の道を歩くのが気持ちいいから、切らなくていい」という。でも落ち葉がつもった道はすべりやすくて、転んだりしたら大変だ。
言ってもきかない人だから、家の裏庭に落ち葉の溜め場所を作ってそこへ落ち葉を入れるようにした。私は放火が心配で、毎日そこにホースで水をたっぷりかけていた。


玉川学園の家はあちこちに心配なところがあって、私はしょっちゅう、ビクビクしながら暮らしていた。
私が忙しかったので、家の設計はすべて夫に任せっぱなしだったのがいけなかった。

夫はどこもかしこも透き通っているのが好きで、玄関の扉、浴室の扉まで透明ガラスだった。
夜、外から玄関の中が丸見えで怖いといったら、夫は玄関に布団を敷いて寝た。玄関で人が寝ているのを見たら、泥棒も入ってこないだろうと。

玄関の扉は回転扉だ。この玄関扉は、しょっちゅうお客様を戸惑わせていた。ある編集者の人は、どうしたら開くのかわからなくて、扉の前でピョンピョン跳んでみたそうな。