俳句の長い道 | みつはしちかこオフィシャルブログ「小さな恋のダイアリー」Powered by Ameba

 

妹から電話。「お姉さんの俳句が新聞の俳壇に載っているわよ!」と、わがことのように誇らしげに報告してくれた。

私はうれしいのに当たり前のような様子で「ああ、そう、やっと入選したんだ。何ていう句だった?」。
……そんな句、投句したかなあ?と自分の句なのに、確信が持てない。

以前はよく入選していたのだが、いい気になっていたら、いつしかさっぱり採られなくなった。この一年くらいは入選していないのでは?
今は毎日ではないが、一週間に一度、五句くらいのペースで投句している。今では入選してもしなくてもいいや、勉強のつもりで、という心境になっている。

出そうと思ってもできない時がある。どんどんできてしまう夜もある。
どんどんできてしまう時というのは、ただ自分の思い上がりが高じている時であって、翌日読み返すと“ン?”と思うのだが、せっかくできた句なのだからと、12、3枚くらいハガキに書いて投句してしまう。

ちっとも入選しなくてイライラしていた時期は過ぎて、今は採られなくてもいい、少ししかできなくてもいい。ただ俳句を作り続けて、投句し続けようと思う。
そして、自分の俳句ができない時は他人の句を読んで、“ほー、なるほど”とか“さすが、うまいなー”とか感心している。
俳句とのつき合いはもう60年くらい続いているのだけれど、なかなかつき合えばつき合うほど奥が深くなる。


木曜日の夏井いつき先生指導の『プレバト』を妹と一緒に見ているのだが、“発想を飛ばす”ということが難しい。

「では、この句の一体どこがいけないのか、分かりますか?」隣りにいる妹が「お姉さん、どこ?」と脇をつついてくるけど、私は全く分からないのでトボけている。
いつもそうで、私は不安になってくる。「こんなに長いことつき合っているのに、私ってまだ俳句の初心者?」。
そして夏井先生が添削した句には、毎度「ナルホドー」と感心してしまう私である。

こんなに私を自信喪失させる『プレバト』なのに、毎回楽しみにしているのは何故だろう?
今回の入選は、俳句を続けてていいんだよ、という励ましなのかもしれない。