あけましておめでとうございます | チビタコのブログ

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あけましておめでとうございます。チビタコです。


これまで眠らせてきたブログですが,今日からまた少しずつ再開していきますね。その日受けた質問とその解説をここでも紹介しようと考えています。今はまだ冬休み。本格始動は来週からとなりそうです。


「新年あけましておめでとうございます」は間違い?


さて,この迎春の挨拶ですが,「新年あけましておめでとうございます」の形でよく目にしたり耳にしたりすることがあります。ところが,実際には,そのような使い方は誤りであるという意見があるようです。


「あける(明ける)」という言葉は,「ある期間・時期が終わる」という意味で用いられます。「夜が明ける」や「梅雨が明ける」の「明ける」がそうです。ということは,「新年あけましておめでとうございます」という挨拶は,「新年おわりましておめでとうございます」という意味になってしまいます。お正月は新年になりたてほやほやですから,これは不自然な表現だという考えです。(個人的には,この考えに賛成です。)


あるいは,「あけまして」ということは「旧年が明けまして=新年になりまして」と考えることもできます。つまり,「明けまして=新年」という解釈です。だとすると,この表現は「新年新年おめでとうございます」という一種の重言であり,適当でないということになってしまします。


したがって,単に「あけましておめでとうございます」とするか,「新年おめでとうございます」とするのが,適当な解決策でしょう。


一方で,そもそも「新年あけましておめでとうございます」自体,正しい用法であるとする意見もあるようです。1つには,これこそが本来の正しい用法であるというもの。また,「新年/あけましておめでとうございます」と捉えて,「新年です。あけましておめでというございます」という意味だという考え方。実際に調査こそしていませんが,いずれの支持層も相当数いそうです。


客観的にこれら意見対立を見てみると,それぞれにもっともらしい根拠があり,一概にどちらが正しいと言い切れない面があります。いずれも何十年と使われてきた表現です。仮にどちらかが本来は誤用であるとしても,もはやどちらも区別なく“正しい日本語”と言えましょう。


“正しい日本語”とは


古文を勉強していているとよく分かりますが,言葉は時を経るにつれて少しずつ形や意味が変わるものです。本来は全く別の意味で使われていた表現が,転じてそれとは全く違った意味で使われているといったような例は,往々にしてあります。あるいは,そうした表現の中には,出現当初に誤用説があったのかもしれません。何十年か何百年かの違いこそあれ,この「新年あけましておめでとうございます」論争もしかり。たとえ誤用であっても,長年使われてしまえば,それはもう“正しい日本語”の市民権を得ているのと同じです。一種の慣用表現として考えてもよいでしょう。


しかしながら,正しい言葉遣い・用法をまるっきり無視してよいというわけではありません。日常会話ではそうでもない〈い抜き言葉〉や〈ら抜き言葉〉も,原稿用紙の中で見ると,やはり違和感があります。近年メールを中心によく目にする機会の増えた「こんにちわ」や「すいません」にも何か抵抗があります。「唯一(×ゆういつ)」や「雰囲気(×ふいんき)」といった読み違いにも似たようなところがあります。


現代の日本人は,文化庁の国語に関する国勢調査などを見ても,世代問わず正しく使えていないという結果が出ています(もっとも,日本人の全員が全員,日本語を正しく使えていた時代が過去にあったかと言われれば,そうとは思えませんが)。しかし,少なくとも現時点で明確に“正しい”とされているものに関しては,これからも正しく使っていきたいものです。