本日のTシャツは、オースティンマラソン2023完走Tシャツ。
42.195kmを走り、ゴールで手渡される、勝利のTシャツ。お金では買えない重みのあるシャツ。
今回のオースティンマラソンは、色々な意味で思い出深いものとなった。
スタートまではいつもより緊張もなく、スムーズにスタート。
1マイル地点にビーフチームのエイドステイションがあるので、まずはそこを目指す。
ビーフチームのエイドで「GO BEEF!」とエールを贈りあう。
前半はいつものペースで調子よく、中間地点を2時間1分で通過。目指している4時間30分も行けそうかも。
と、その直後、22km過ぎたあたりで、コースを仕切っているコーンに躓く。
あ、つまずいた、持ち直せるか?、ダメだ転ぶ、どう転べばケガしない?転ぶ瞬間が頭の中ではスローモーションのようになり、瞬間にそれだけのことをちゃんと考えている。
体制を持ち直せずに転んだが、右ひだと両手の平で軽く着地した後、体をひねって半回転着地。
とっさに衝撃を1か所に受けずに分散して骨折などを避けようという思いが働いた。
転んだ際、通り過ぎるランナーたちが声をかけてくれる。特に見知らぬランナー、ヘクターさんが親切に立ち止まり、自分の持っていたスプレーでケガの応急手当をし、手を引いて立ち上げさせてくれ、無事を確認してからレースへと戻って行かれた。
こういう親切がありがたい。
その後チームジャパンのエイドステイションで、特製バナナシェイクと応援でパワー補給。
よしここからが勝負。
30km地点を3時間5分で通過。悪くない。ここからどれだけスピードが落ちずに行けるかがポイント。
と思った直後、足が攣り始めた。
最初は軽いものだったので、走るスピードを緩めながら、足をなだめるようにツリが収まるのを待つ。
がしかし、徐々にひどくなり、32㎞地点あたりで、座って筋肉をほぐそうと決意。
だがツリはかなりなひどさになり、ふくらはぎがぎゅっと絞られているような自分の意志ではどうにもできない状態。
ここでも何人もの通り過ぎるランナーが声をかけ、ソルトスティックやジェルやを差し出してくれる。
路側で友人を応援していたというRさんが駆けつけてサロンパス軟膏のようなもので処置。そこにこの方も友人を応援していた医者だという方が、ツリが収まるまで付き添って下さった。
ツリが収まったが、また走り出すと再び攣ってまたどなたかランナーの足を止めさせてしまうかもしれないので、ゆっくりでも走りたいところを我慢し、残り10㎞は歩くことに決める。
と言うわけで、目標にしていた4時間半を大幅に超えた5時間22分でゴール。
悔しい気持ちも、仲間のみんなの健闘と笑顔を見れば、吹っ飛ぶ。
何よりゴールできて嬉しい。
なんだか初めてのレース展開となったが、42.195km(26.2マイル)を自分の足で制覇できる健康でいられるのに乾杯。
転んだり、足が攣って動けなくなったり、このような経験は初めて。
来年に向けて、筋トレと長い距離の持久走を盛り込んでいかないといけないなと思う。タイムを目指すためでなく、ケガを防ぐためにも。
オースティンマラソン、今年は仲間との楽しい時間と思わぬアクシデントの山あり谷ありの思い出深いものとなった。
アクシデントも、多くのランナーや応援の方やの親切に心が温かくなる感動の方が大きい。
良かった、楽しかったというレースだった。
(完走メダル。メダル部分はベルトバックルとして使える仕様になっている)
後でふと思った。
レース内容と5時間22分というタイムが悔しいのだが、若かった頃、今の私の年齢で5時間22分でゴールしているランナーには、すごいなあ、私はあそこまで続けていられるのだろうかと気が遠くなる思いだった。
時を経て自分の年齢が上がり、この年でこのタイムで悔しがっている。そんな自分を客観的に見ると、あれ、なんだかすごくね?と自分で自分に「悪くないてか良いんじゃない」と微笑んでみるのだった。
ちなみに私はオースティンマラソンを13回走っているが、一番早かったのは昨年。
今回は13回中4番目のタイムだった。悪くないてか良いんじゃない?
(ちなみにオースティンだけでなく全てのフルマラソンの中では33レース走った中で22番目のタイム)