本日のTシャツは、ビッグ・ワイズ・ブラスバンドのTシャツ。
このビッグワイズ・ブラスバンドは、息子が高校生の頃、クラスメートたちが始めたファンクバンド。
最初は数人の音楽仲間が始め、当時吹奏楽のクラスで一緒だったクラスメートが後から出たり入ったりで、バンドとしてのオリジナルとなった形で、高校のロックバンドコンテストでぶっちぎりの優勝を果たした。
息子もその際にサックスでメンバー。
オリジナルソングのレコーディングなども行い、
バンド全体としては真剣に生き残っていく方向で進んで行くのだが、バンドの拠点がテキサスのオースティン。高校卒業後にはニューヨーク州の大学に進学する息子は、その時点でバンドを離れざるを得なかった。
息子以外のメンバーは全員地元のテキサス大学に進学し、バンドを続けるとともに、ブラスセクションとして様々なバンドとコラボしたりマネージメントの仕事を引き受けたり、着実にプロのミュージシャンとして仕事をしていき、バンドも成長しながら継続。あちこちでライブを行っている。
夏休みで実家に帰省してきた息子。
かつての仲間、ビッグワイバンドのライブ(入場料10ドル)があるのを見つけ、リーダーのワイ君に連絡した。
「よっ!今日のビッグワイのライブ、(チケット代を払わずに)入れてくれない?」
ワイ君からすぐに返事が来た。
「おお良いよ。サックス持って来いよ」
えっ?チケットなしで入れてもらえるか聞いたのに、演奏に入るって事?と、その返事をどう取ればいいのか悩みつつワイ君のSNSを見てみると、彼は今日はナッシュビルに滞在中。オースティンのワイズバンドのギグには出ない様子。
えっ、ファンクはもう何年もの長い間演奏してないよ。と言いながら、まんざらでもなさそうにサックスを持って出かけた息子。
多分着いたら他のメンバーに「聞いてねえ~無理。ライブ見て行けよ」になる可能性が高いだろうなあと思いながら送り出す。
その後、ライブが行われている頃に、友人からメッセージが。
「あなたの息子がビッグワイと演奏中。イェーイ!」と写真が送られてきた。
友人の息子さんも高校時代にこのバンドもメンバーだったこともあり、ブランチがてら見にいったら息子がステージに混ざってるのを発見したらしい。
「ただでライブを見に入れてくれない?」と尋ねたはずが、なぜか演奏に入れてもらうことになり、高校時代の仲間とまた同じステージで音楽を楽しむことができた息子。バンドメンバーからTシャツまで頂いた。
ステージに入れてくれて、Tシャツまでくれて、これはせめてもの感謝に新作のCDを買っていこうと、CD購入した息子。
CDからは、昔の高校生バンドから成長した、プロの音が流れてくる。
好きな音楽で生きていこうと決め、頑張ってきたんだなあ~と、かつてのクラスメートたちの成功に目を細める。
10ドルを浮かせようとしたら演奏に入れてもらえ、プライスレスなお金では買えない時を過ごすことになった息子。
多分、ワイ君が息子のメッセージを読み違えたのかと思うのだが、こういう思いがけない展開もあるのね。
良かったね息子。ありがとうビッグワイズ・ブラスバンド。