近くの映画館で、アカデミー賞作品賞にノミネートされた作品を上映するシリーズを開催しているというのを目にした。
ノミネートされた日本映画「ドライブ’・マイ・カー」を観たいと思いつつ機会がなかったので、調べてみたら今日上映されるのがわかり、この機会をのがしてはならぬとばかり、チケットを予約し出かけることにした。
予約した際に、既に座席が確保済だったのは3席のみ。
アカデミー賞にノミネートされたとはいえ、日本映画。アメリカ人がそうそう興味を持つものでもないのではないかもとは思ったが、実際、会場を埋めたのは私を含め7名。
淋しいが、私自身も今朝までこの上映を知らなかったくらいだから、驚くことでもない。
7名で上映を待つが、時間が来ても始まらずスクリーンは真っ白のまま。観客の一人が入り口の受付まで「始まらないんだけど」と知らせに行き、ようやく15分遅れ位でコマーシャルと次回上映予告が始まる。映画が始まったのは予定より25分遅れ。
忘れられていたのか「ドライブ・マイ・カー」?
もともと村上春樹の小説、その世界のファンであった私には、静かで淡々と進む空気感や、ガヤガヤしないきれいな映像はとても楽しめ、3時間が長く感じなかった。
ただラストシーンが「なにがあった?」と疑問でわからず、ついググってその解釈を確認してしまった。
映画館を出た後も、静かに余韻が後を引く。「禅」とでもいえばいいのか。静かな波のような余波が残って、それが心地よい。
これは村上春樹の本を読んだ後にも似ている。とすれば、この映画は上手く村上ワールドを映像化してくれたことになると言っていいのかな。
見逃さなくて良かった。
映画館の大きなスクリーンで集中して観られてよかった。
あと、主演が西島秀俊でよかった。
何より、アメリカに住んでいながら邦画が映画で観られるのがすごいではないですか。
(今週は火曜日に嵐の2X50FILM、木曜日に「ドライブ・マイ・カー」をアメリカの映画館で観ている。嬉しい)
静かな余韻が後を引く、良い映画、「ドライブ・マイ・カー」。
アカデミー賞、ノミネート万歳!最優秀賞(オスカー)取れると嬉しいなあ~。
今年のアカデミー賞発表は、TVを見て応援しよう~っと。