オースティン・オペラ、先週の木曜日に観に行く予定でチケットを購入してあったのが、ウィンター・ストームで中止に。
中止が決定する前から、「自主的に変更したい方は連絡を」と告知されたので、中止でなくても自分に家の周りの道路が凍結していては出かけるのもままならないで、さっさと変更をお願いした。
コロナで「ワクチン接種証明もしくは陰性テスト結果の提示」「会場内はマスク着用」が義務付けられる。コロナを超え、冬の悪天候中止を超え、更に公演当日に「オースティン市内全域に水道水の水質問題で数日水道水は煮沸後に使用」というボイル・ウォーター警告発令。
舞台のオープニング挨拶で「コロナ、冬の嵐、更にボイル・ウォーター。いくつも難関が来ようとショー・マスト・ゴー・オン!」と語られるほど、ショーが行われ鑑賞できるのが、ほっとする状況。
今回のオペラは、アップル社創始者のスティーブ・ジョブズのストーリー、「The (R)evolution of Steve Jobs」
(プロブラム表紙のジョブズ氏をテックな市オースティンのビル群をバックに。外が明るいので上手く撮れない)
作曲は、DJとしても活躍する現代音楽のメイソン・ベイツ。トラディショナルなオペラと違い、オーケストラ構成も普段は加わることの少ないギターやシンセサイザー、そしてサクソフォンが含まれる。
サクソフォンは、息子の高校時代の先生だった、テキサス大学のサクソフォン教授スティーブン・ペイジ氏と、スタジオの院生ミーガン。
これを知って期待度は超アップ。スティーブン・ペイジ教授は私も大ファンなのだ。
(開場でドアが開いては入ると、オーケストラはすでにスタンバっていて、サックス隊発見。手を振ったら微笑み返していただけました。写真を1枚撮らせていただいてサムズ・アップ交換。イェーイ!テンション上がる!)
実はこういう新しいショーは、どういう物か未知であり、あまり期待しない方が良いかもと、後ろの方の(価格が低い)チケットでいいやと買った席だったのだが、オーケストラピット内も見渡せる位置で、ラッキー。演奏者、特にサックスがどこで入るか、目でも確認できる。
今回の舞台は、プロダクション・プレミア。オースティンで初上演された後、同じプロダクションでカンサスシティーとアトランタで続いて上演される。
ミニマリストなスティーブ・ジョブズらしい、ミニマリストなセットデザイン。出演シンガー数も多くない。
大がかりなセットや大勢のコーラスやバレーダンスやがゴージャスな舞台、例えばトゥーランドットやアイーダなどと比べると、かなりミニマリスト。だが、これはこれで良い。シンプルで美しい舞台も私は好きだ。
ただ、ショーのほとんどがスティーブ・ジョブズ(ジョン・ムーア)が歌っている気がするほど、なんだか変化に乏しい。
申し訳ないが、後半は少し「モノトーンに過ぎていくショー」に飽きてきた感も。(100分1幕、インターミッションなしのショー)
でもやっぱり来て良かった。
特にオーケストラの音はきれいで楽しめた。
舞台終了後、希望者は客席に残って、主演シンガーたちのトークセッションもあり。
週末のマチネーだったので、終わった後も外はまだ明るい。
冬の嵐で外に出られなかった先週。太陽の陽を浴びて広々したオースティンの風景を眺め、背伸びして深呼吸。
ああ、気持ち良い。
ここの景色、夜の公演時の夜景がとても綺麗なのだけど、こういう週末の午後にショーが終わって出てくるのもまた良いな~。
あ~良かった。オースティン・オペラ。