
本日のpatchは、ボーイスカウトのポップコーン売り基金の参加patch、2004-05年度バージョン。
「目標を高く掲げどんどん売りましょう」という事で、険しい崖を登っているデザイン。
中学生になった頃の息子には、一つの目標があった。
中学校の体育館に自分の名を残すことだった。
中学校の体育館には、陸上の各競技の学校記録保持者の名が掲げられている。
学校記録を塗り替え、体育館の壁に自分の名を残すのが目標だったのだ。
彼なりに努力し、休みの日に練習にでかけたりもした。

8年生の年の、400mと800mでは、その年の学内では一番早く、ディストリクトでも6位と2位に入賞を果たした。
がしかし、歴代の学校記録には及ばず。
体育館の壁に名前を掲げる夢はかなわなかった。

昨日、息子の高校で作業することがあり、帰りにバンド室の廊下の壁に目をやった。
そこには歴代の、「オールステート」を手にした生徒の名が刻まれているのは昔眺めて知っていた。
一昨年オールステート入りを果たした息子、彼の名も加えられているのだろうか?と眺めてみると・・・
おお、あるではないか!
息子の名が、オールステート生徒として刻まれている。

そして更に気がついた。
壁には「ルイ・アームストロング・ジャズ・アワード」を贈られた生徒の名も刻まれており、そこにも、昨年この賞をいただいた息子の名が刻まれている。

写真に撮って帰って息子に見せたら、本人は「オールステートの方は2週間ほど前に気がついたけど、ジャズの方は知らなかった」そうだ。
中学校の体育館に名を残す夢が果たせなかった息子。
「壁に名を残す」のが目標でなく、ただ「ああ、このアーティストのような良い音が出したい」というために毎日サックスを吹く息子。
孤高の音を追求しているうちに、高校の壁にはその名を刻んで残すことになっていた。
そんなものかもしれない。
中学の陸上でも、彼の目標が「学校記録で名を残す」ではなく、地区で一番早くなりたいとか、とにかく風のように速く走りたいとかだったら、もしかしたら壁の名は、目標を目指すうちに結果としてついてきたのかもしれない。
まあ、とにかく、高校の壁にはその名を残せた息子。
良かったね。