
本日のpatchは、ボーイスカウトの、シアター(演劇)メリットバッジ。
今年の映画アカデミー賞。
ノミネートされている映画もほとんど観ていないし、特にファンな俳優がいる訳でもない。
それでもオスカー発表のTV中継を見た。
司会がエレン・デジェネレスだったからだ。
エレンとの出会いは11年前。
11年前、オースティンに引っ越してきた日。
その幕開けは必ずしもポジティブなものではなかった。
カリフォルニアからテキサスへ引っ越す、というのは、私的にはやはり「都落ち」気分が否めない。
便利で都会で気候の良いカリフォルニアに比べ、テキサスのイメージはステレオタイプなものしか持ちあわせていない。
不安な引越しであった上、荷物を積んだトラックの到着日に自分たちも着く様に車を延々走らせ、到着したらすぐに住めるように家の手続きも済ませていたにもかかわらず、トラックが行方不明。
なんでも「運転手が腕を骨折して、途中で止まっている」のだと。
家の手続きは済んで鍵もあるけれど、寝具などがなければ空の部屋で寝泊りすることもできない。
仕方なく、トラック到着までビジネスホテルに宿泊することにした。
出だしからつまづくテキサスへの引越し。
気持ちが落ち込む。
そんな気持ちを抱え、何気につけたテレビ。
画面に映ったのはスタンドアップ・コメディー。
エレン・デジェネレスだった。
藍染っぽいTシャツにジーンズ、スニーカー。
少年っぽいいでたちで語られるコメディーに笑いながら、気持ちが上向きになってきた。
以来、彼女のファンだ。
エレンの司会目当てで見たオスカー。
やっぱりやってくれた。
周りを巻き込んでのハプニング的演出が楽しい。
例えば、「ねえ、ピザ食べたくない?」と、アカデミー会場に宅配ピザを呼び、大物俳優たちにピザを配り始め、

(この写真でピザを取っているのはメリルストリープとジュリアロバーツ)
更には「あ、お金持ってないから」と俳優たちから宅配さんに渡すチップを集め始める。

(ブラッドピットもカンパ集めの帽子に現金を入れるの図)
そんなことして良いのか・・観ながらハラハラさせられるのもエレンの司会の楽しみ。
そしてスポンサーがサムソンであることからだろう、サムソンのスマホを駆使したハプニング演出。
「せっかくだから記念写真を自撮りしよう。ほらメリル(ストリープ)一緒に入って」

(撮影の様子)
と、会場で大物俳優ずらりの豪華自撮り写真を撮り

(撮影された写真)
「この写真を載せるから、もっともリツイートされた写真の世界記録を作ろう」と呼びかけ。
その後、ツイッターがパンクしたらしいが、リツイート数の記録は達成したらしい。
(ちなみに、これ以前の最リツイート記録は、オバマ大統領の写真だったそうだ。)
多分、ハプニングといえど前もって考えられた脚本ではあったのだろうけれど、そうであったとしても、豪華俳優がいっぱいの自撮り写真、みんな楽しそうに写っていて「素」っぽくて面白い。
ケビンスペイシーなどは後ろの方に写りこみ「フォトボム成功!」とツイ-ト。

(後ろからVサインするケビンスペイシー)
大物俳優たちが、普通の人々と同じ事をして楽しんでる姿など引き出すのは、エレンならでは。
そういうのを観て楽しみ、更に「多分、大御所のメリルストリープに承諾させて巻き込んでしまえば誰も文句は言わないだろう」的な根回しがあったのだろうなあ~などと、演出の舞台裏を想像するのも楽しい。
笑いはポジティブなエネルギーをチャージしてくれる。
エレン、アカデミー賞、楽しく観させてもらったよ。