息子の説明によると、本来のメンバーAさんが欠席せざるを得なくなり、「今日だけ頼む」とBさんに依頼したのが、Bさんも急遽参加できなくなり、息子がピンチヒッターする事になったという、代打の代打。
息子が聞かされたのは、会場は某中学校で、中学生を対象としたクリニック。
ビッグバンドを率いる「バンマス」は、息子も顔見知りのプロ・サックス奏者Cさんであること。
というくらい。
同様のクリニックには以前にも参加していたので、ああ、ああいう感じね、と2時間のこのイベントに参加を快諾。
息子はBさんからすでに報酬を先払いで受け取った。
「開始の30分前には到着しておくように」と言われ、大雨の中を車を走らせ、会場の中学校に30分前に到着。
がしかし、誰も見当たらない。
大雨で中止なんじゃないの?と思いながら、駐車場の車内で待つと、しばらくして、ようやく中からドアが開き、入るとその中学のバンド先生らしき方が。
ああ、この方がクリニックを受ける中学生たちの先生なんだなと解釈し、息子が演奏するので連れてきた旨を告げる。
誘導されたバンドルームには、椅子が真中に向き合って並べられている。

???
バンドが輪になって内側に向き合っている・・・クリニックを受ける中学生たちはどこに座るのだろう?
次々に現れるジャズバンドメンバーたち。
えっと・・・

中学生対象のクリニックなら、中学生の父母もいるだろうし、私も紛れて一緒に見学できるだろうと踏んでやってきたのだけれど・・・
父母どころか生徒も来ていない。
かといって、距離的に一旦家に戻ってもトンボ帰りで迎えに来なければならないので、帰宅は無意味。
かといって近隣で時間をつぶすにも、夜の8時を過ぎていては、そう時間をつぶせるあてもない。
状況に困惑していると、先生が「中で座っていて良いですよ」と椅子を勧めてくださったので、端っこで見学。
まだ状況がつかめないまま、「いや多分8時からリハで、クリニックは9時からなのかも」と自分なりに解釈。
がしかし、クリニックが行われる気配もないまま、リハは続く。
というか、クリニックだと聴いていたので、黒のズボンとシャツ、ドレスシューズを着こんで乗り込んできた息子に対し、他のメンバーはTシャツに短パンだったりで、どうもクリニックな服装じゃない。

結局、予定通りの2時間、リハーサルが続き、終了。
どうやら、代打の代打、どこで伝達が違ってきたのか、今日は「中学校でクリニック」でなく「中学校でリハーサル」なだけだったようだ。
伝達が間違っていたにしても、息子にとっては、リハーサルであろうが、プロのミュージシャン達と一緒に演奏できる願ってもないチャンスなうえ、先払いで割りの良い報酬をすでに手にしているという、ラッキーな夜。
私も、しっかり生のジャズ演奏を楽しませていただけたわけで、異存はない。
思いがけず、ジャズな夜。