
起きてネットで日本ニュースサイトをチェックしたら「女子マラソン速報中」の文字。
あれ?女子マラソン、現在進行中?
TVをつけると、レースはもう終盤戦。
先頭グループはすでに4人に絞られていて、その中に日本のランナーの姿はない。
面白いところを見逃してしまった感。
日本の姿が無いのは淋しいが、そのまま観戦。
アフロカ勢が、スラっと長いカモシカのような美しい足でストライド走法なのに対し、ロシアのペトロワが一人、ドタドタしてみえるピッチ走法(どこかカトリン・ドーレを彷彿とさせる)なのが親近感を呼ぶ。
また同じく、アフリカ勢がピタっとしたスパッツ着用なのに対し、ペトロワだけがトラディショナルさを残したランパンなのにも惹かれる。
というわけでロシアを応援することに。
結局「ここだ!」という大きな仕掛けもないまま、最後にはパラパラと集団が崩れ、ゲラナ(エチオピア)、ジェプトゥー(ケニア)、ペトロワアルヒポワ(ロシア)の順でゴール。
アメリカのTV中継なわけで、先頭集団以外ではアメリカ勢でトップのフラナガンに第2カメラがついて中継が入る。
私が見始めた時点で6位だったフラナガン、一人抜いたと思ったら直後に何人かに次々抜かれ、最後は10位。
力を出し切ったのか、悔しさでか、ゴールで膝まずいたまま動かない。
11位でゴールしたアメリカのゴウチャーが肩を貸して立ち上がらせる。
そんな姿が中継される中で私の目を引いたのが、5~10位でゴールしたランナーの中に3人ほどいた投げキッスゴール。
ゴール直前に、前方に向かって両手で大きく投げキッスを送ったランナーが複数いたのだ。
単純に、「メダルに届かなければ負けで悔しいんだろうな、こういうエリートランナーたちは」と思っていたのが、ゴールを祝福するように投げキッスしながらゴールするランナーたちの姿に心を表れるような気持ちになった。
そうだよね。
42.195kmを、普通の人では走れない速さで駆け抜けてきたのだもの。
堂々と投げキッスしながらゴールする姿は見ていて嬉しくなった。
でやっぱりというか、最高16位だった日本勢は、アメリカのTV中継では(私が見始めた終盤以降は)全く画面に映らなかった。
私が一番走りこんでいた最盛期は、有森選手が活躍していた時期。
バルセロナ、アトランタの女子マラソンは、感情移入しながら必死に観戦した。
高橋、野口が次世代だとしたら、今回の木崎、尾崎は更に次世代。
メダルに届かなかった日本勢という淋しさと同時に、自分のピーク時からもずいぶん時が経ったのだなあと再確認し、ちょっと淋しい気持ちになった。
本日のピンズは、バルセロナ・オリンピックのミニバッジ。

BGM「バルセロナの夜」佐野元春
♪バルセロナの夜は どこよりも 優しく燃えている