
ある日カーラジオをつけたら、ある研究結果の話が流れてきた。
それは「女性は男性よりおしゃべりなのか? 」というもの。
調査は、男性被験者達と女性被験者達の1日の話す量を言葉数で測定したもので、結果は「平均すると男性も女性もほぼ同数の言葉を話していて、男性も女性も同程度の会話をしている」というものだった。
そんなことをふと思い出したのは、昨日オハイオ州でのクリントン氏とオバマ氏のディベートを見たあと。
昨日のディベートでクリントン氏が「なぜかディベートで私がいつも先に答えるように質問されるが、いいのよちゃんと答えるわ」と言う場面があり、番組終了後コメンテーターが「あれは、そんなことはないですよねえ」と語っていたが、私はクリントン氏が言った事を感じていた。
前回のテキサス州でのディベートで、まずクリントン氏が自身の政策などを語り、その後オバマ氏が「私も同感です」とした後にちょっと追加をするだけというのが、全体的に私が持った印象。
そして、ディベート全体で、クリントン氏が語った量に比べ、オバマ氏の語った量がかなり少ないのではないかと思ったのだった。
もちろん、これはクリントン氏が女性だから、オバマ氏が男性だから、という問題とは話が違うのだけど。
昔、勤務先の社内で英会話クラスがあり、プレゼンテーションやディベートのクラスを受講した事がある。

そういう事もあって、私は英語教材的にもTVディベートを見ている。
オバマ氏の話し方は、ポイントを「まず1番目に・・・2番目に・・・」と整然とディベートスピーチの基本どおりに組み立てられている気がする。のだけど、声の質がくぐもっているのと話し方が早くなることがあるので、私には内容がつかみにくい。
そして全体的に、私のリスニング力だけの問題だけではなく「質問に対しての答えはどこ?」とはぐらかされた印象が残ってしまう。
クリントン氏は質問に直接的に答えていくし、声が聴きやすく一言一言クリアに話すのでスピーチ内容がわかりやすい。
クリントン氏を支持する層が「女性」「低学歴層」「シルバー層」「ヒスパニック系」というのは、この辺の話のわかりやすさも影響しているのだろうか?などと思ったりする。
テキサスのディベートでオバマ氏があまり語らなかった印象だったのが、今回のオハイオではオバマ氏の発言も聞けてよかった。
それでもクリントン氏の話に割って入れず「やれやれ・・」という表情をする場面も何度かあった。その姿に、冒頭の「女性はおしゃべりか?」の研究の事を思い出してしまったのだった。
↓ディベート放送の一部。
http://www.youtube.com/watch?v=anYryOIooF4
クリントン氏が女性だから・・オバマ氏が黒人だから・・・というのが大統領候補として今までにないことなのでフォーカスされるのは仕方ないのだろうけど、「クリントン氏が女性だからよくしゃべる」のではない。
多分、ディベート慣れで場を奪うのが上手いからなのだと思う。
テキサスでの、終わりの時間だなという頃にヒューマニズムたっぷりな話で聴衆をつかんでシメてしまうのなど、見事なものだった。(今回オハイオではオバマ氏が「私のシメとして・・」とシメ始めたあと、進行役から「お二人に最後の質問ですが」とふられ、シメそこなったのは対照的)
うまいなあ~。
本日のTシャツは、初女性大統領を目指すクリントン氏の「女性パワー」そしてオバマ氏のキャンペーンコピー「CHANGE WE CAN !」を合わせたようなデザインの、テキサス大学エンジニア・スクールの「女性エンジニア育成プログラム」のWE CAN DO IT ! なTシャツ。
ちなみに我が家は、私も夫も一日に話す量が平均的な人より少ないと思われる。
話すのって、結構エネルギーを消費しない?
子供が赤ちゃん時代、発達を促すため「話しかけ」をできるだけするようにしていたが、話すって疲れるなあ~とつくづく思っていた。
「黙っていると口の中でムシが沸く」とひっきりなしに話し続ける人も知っているが、その方を見ていると「パワフルだなあ~」「いつもエネルギッシュで元気だなあ~」と感心させられていたものだった。
やっぱり性別で差があるというより、個人差よねえ~?