
マラソン・キッズのシーズンが始まった。
マラソン・キッズというのは、小学生を対象にした、9月~2月の6ヶ月間でフルマラソンと同じ42.195kmを走破しようというプログラム。
オースティンの他、ヒューストンやダラス、ロサンジェルス、ボルチモアなどでも行われている。
参加希望者は、通学する学校に申し込みをする。
オースティンの場合、9月にテキサス大学校内の競技場でオープニング・セレモニー。参加する子供たちが一同に集まり、最初の1マイルを競技場で走る。これで42.195kmの旅の始まり。
あとは各自6ヶ月間で42.195kmを好きなように走り、走った記録を2月に学校に提出する。
2月に再び競技場でファイナル・セレモニー。最後の1マイルをまた競技場で集まって走り、ゴールで完走メダルを授与される。
その後、学校あてにまとめて完走者にはTシャツが送られる。息子の学校の場合、朝礼で完走者達は名前を呼ばれ完走Tシャツを授与される。
これはなかなか面白いプログラムだと思った。子供たちが運動をする習慣をつけるとともに、距離を配分してけいかくを立て実行しないと達成できないという計画・実行の過程が要求されるからだ。
息子の学校では、幸運なことにトライアスロン協会の公認コーチ資格を持つお母さんCさんがいて、みんなで集まって走る会を企画運営してくださった。
週に1度、学校のトラックに集まり、トラックを走ったり、近隣を走ったり、子供たちが単に走るのに飽きる頃には、バスケットボールをドリブルしながら走らせたり、チームを作ってリレー形式にしたり、工夫をしてくださった。
おかげで、息子は毎年マラソン・キッズを完走してきた。
そしてその内容にも、子供の成長がうかがえる。最初の2年は、一度の走れる距離が少なく、週1の集まりではとうてい42kmに及ばず。私が走る5kmの大会を一緒に3イベント走り、それでどうにかギリギリ距離を達成。
3年目は、サッカーのチームメイトも参加したので、サッカーの練習後に一緒にトラックを走ってコツコツ距離を重ねて達成。昨年は、一回に走れる距離が増え、締め切りの2月よりも早く楽勝で達成。
そして今年は小学校最後の年で、マラソン・キッズ参加も最後の年。
最後の年も、大人になってから思い出すように楽しんで走って達成して欲しいものだ。
本日のTシャツは、そのマラソン・キッズの完走Tシャツ。
小学生対象なので、普通は子供がTシャツを貰う訳だが、私が一枚大人サイズで持っているものは、隣の学校の先生から指導者用を譲っていただいたもの。
ちなみにこれが子供のマラソン・キッズグッズ。

オープニングセレモニーで最初の1マイルを走った際に特製ウォーターボトルが配られ、最後の1マイルを走ってゴールした際に、完走メダルとステッカーが配られ、後に学校経由でTシャツが授与される。
実は子供たちにとっては、結構長い期間地道に走っていくのは、大人が思うより簡単な事ではないと思う。
息子が毎年達成できたのは、会を企画し、コーチ役をかってでて下さったCさんのおかげだ。息子にとっては、会に行けば友達もいるので友達に会いにいってついでに一緒に走る、というので距離を重ねていけた。
ついでにもう一つ、このマラソン・キッズを見ていて感じたこと。
「どういう親のもとに生まれたかというのは、子供の人生を左右するなあ」という事。
週1に集まる会、母親がトライアスロンやマラソンを楽しむという子供たちが圧倒的に多い。連れてくる親がランニングなどに興味がないと、親の方が続かない。もともと地味なコツコツ走る長い期間、子供の方はともすればすぐに行く気をなくすのである。子供が行きたくな~いと言った時に、親も行きたくなければ来なくなる。
そして最後の方は、集まるのは親が走る人といった子供がほとんどになっていたりする。
逆に、私があまり興味のない分野は、息子が触れる機会が少ないのであろうなあ~と、考えさせられたりするのであった。
子供は親を選べないから、できるだけいろいろな世界を見せてあげたいとは思うが・・・。気が付かないところで苦手な分野には触れていないのだろうなあ。
たとえば、我が家はフットボールには興味がない。おかげで息子はフットボールの話題となると友達の輪に入れないのだそうだ。まあ、フットボールならそう大きな問題でもないと思うのだけど。よね?