
9月11日。
2001年のニューヨークWTCビル、ペンタゴンなどで起ったテロ攻撃から6年。
911が起った当時、カリフォルニアに住んでいた。時差がありニューヨークでの午前8時はカリフォルニアでは午前5時にあたる。
テロ、というかニューヨークで何か起っていると知ったのは、ニューヨーク州に住む義両親からの電話だった。
「すぐTVをつけてみて!」
起きたばかりの頭で見たTVの画像は、高層ビルから煙が立ち昇っている映像。一体何なのか、その時点では全くわからなかった。
ニュースなどで、WTCが崩れ落ちる様や、煙が街に充満してきて逃げる人々の姿などは幾度となく見ていたが、昨年、911以降初めてニューヨークに行く機会があったのでWTC跡地を訪れてみたいと思った。
TVで目にした映像から、かなり広範囲が崩壊された印象があった。確かにWTC後の場所はかなりの敷地がまだビルなどなく工事現場のような様相。
想像と違ったのは、WTCのビル跡がすっぽり何もなくなっている周りにはニューヨークらしい高層ビルが普通に取り囲んでいる図。ビルが立ち並ぶ中で、歯抜け状態にぽっこり跡地があるという景色は、考えて見ればおかしくはないのだが、なぜかそのような景色を想像していなかった。
WTC跡地のグランド・ゼロを眺め、テロがどうのというより、なくなられた方々の事を考えずにはいられなかった。
その場に「911のヒーローたち」としてなくなられた方々の氏名が掲げられていたが、ビルにいたために巻き込まれた人たちを「ヒーロー」と呼ぶのはどうもしっくりこなかった。
WTCの跡地に建つ予定のビルのデザインなども決まっていて、再建に向けて作業が始まっているようであるし、周辺一体も、ニュージャージー方面に延びる地下鉄のモダンな駅ができていたり、地区開発が進められていた。
多分、次回ニューヨークに行くと、バッテリー・パークからローワー・マンハッタン一帯はかなり違った様相になっていると思われる。
本日のTシャツは、911の直前にニューヨーク出張に行った夫からのお土産ニューヨークTシャツ。
これを手にした時点では、「C」の部分にデザインされたWTCは建っていた。
直後に911が起こり、このシャツを見ると911を思ってデザインされたような暗い印象を受けてしまう。
ニューヨークには、自由の女神像やエンパイアステートビルなど、他にも観光名所のようなものがたくさんあり、WTCの印象は911まであまり大きくなかったのだが・・

911以前から我が家の壁に飾られていた、93年のニューヨークマラソンのポスター。
マンハッタンに向けて走るランナーたちの図。この絵から、2つ並んで立ち並ぶWTCが消えたところを想像すると、WTCのビルが一つのニューヨークの象徴であった事を改めて認識。
だがそのビルが消えても、WTC跡地の新しいビルは2012年に出来上がる予定。
犠牲になられた2750名の方たちの命は、代わりがない。黙祷。