
この夏初めてのスイカを食べる。
包丁を入れて、ザクッと切った瞬間に、スイカの香りが流れてくる。その香りが、ああ、夏だなあと季節を感じさせる。
もしかしたら、今では、スイカが一番季節感のある果物だろうか?
バナナ、リンゴ、オレンジなど、一年中スーパーの棚に並んでいるような気がする。ぶどうも期間が長いように思うが、それ以前にテキサスには「ああ、秋だなあ」という期間がほとんどないので、秋の季節感というもの自体があまりない。冬のみかんも同じ理由で「こたつでみかん」のような場面がないので、季節感にとぼしくなる。
自分で摘みに出かける「イチゴ狩り」などだと、春を感じることができるのだけど、いちごもスーパーでは、結構長い期間見かける。
暑い期間が長いテキサスでも、大きなスイカが、スーパーの外に大きなカートンでどかんと並ぶのは、「夏」に期間である。
先日、空手のイベントのショーで、床に仰向けに横たわった人のお腹にスイカを乗せ、刀で切る、というのが披露された。
スイカとお腹の間には、1センチ程厚みのマットが置かれ、刀も本物ではないので、人を切ることはない。そうわかっていても、ちょっとハラjハラする。そういえば、「スイカ割り」というのはアメリカで見た事がないが、やらないのだろうか?
お腹の上のスイカは見事に刀で割られる。それだけだと、まあそんなものかな、というものだったのだけど、続いて「オチ」があった。
スイカが割れてやれやれと立ち去ろうとする、お腹にスイカを乗せた人に、刀の人が言う「今度はバナナ」。
また床に横たわる人。その人の口にバナナをくわえさせ、今度はそれを切るという刀男。
柔らかく小さいバナナだから、刀をうまく止めなければ、口から後頭部に向かってスパッと切れてしまう。そう想像にて粋を飲む観客。客席が緊張で静まった時、刀男は、「ブー!」と言って、バナナを指で口の中に押し込んで終わり。「なあ~んだ!」お笑いで終わって、おいおいと思いながら、ほっとする。
スイカ割りが、アメリカで行われていないなら、目隠しした空手家が、みごとにまっすぐ歩いてスイカを割る、だけでもショーになるかも。このイベントの空手道場、黒帯試験に、目隠しをして組み手をするという項目もあるのだから。
本日のTシャツは、スイカの産地、千葉県富里での94年「スイカ・ロードレース」の参加Tシャツ。
この大会、エイドステーションに、スイカが並ぶ。走りながらスイカが食べ放題なのであった。走っている途中でそんなに食べられなかったけれど、みずみずしいスイカは、エイドステーションにはピッタリだった。
♪スイカを食べてた 夏休み~
やっぱり夏は、スイカ。