
<ブログTシャツ50枚目!!>
70年代、その後の私に大きな影響を与えたTV番組があった。NHKの「ステージ101」である。
ステージ101との出会いは、姉の友達の一言だった。その友達が姉に言ったという。「あの番組にあなたに似ている人が出てる」。姉はさっそく次の放送をチェック。母と「この人のことかなあ?」「いや、こっちじゃない?」と。
その後ろで、TVを眺めていた私は、その「ステージ101」に引き込まれていった。ヤング101のメンバーたちが、踊り歌う姿、その歌の数々から目が離せなくなった。
結局、「似ている人」の、母と姉の結論は「泉朱子さんではないか」ということに落ち着いたのだが、翌日友達に確認しても、その友達は「似てる人がいるけど名前は知らない」と答え、朱子さんで正解なのかは永遠の謎となった。
それから毎週、私はステージ101の放送を楽しみに待ち続けるようになった。塩見大治郎、西玲子、ワカとヒロ、田中星児、まきのりゆき、藤島新、岸龍也・・・・書いているときりがないので全員のお名前を書けないが、個性いっぱいのヤング101のメンバーたちが、オリジナル曲、洋楽、フォークから民謡、カンツォーネ、クラシック・・幅の広い音楽を、魅力たっぷりに歌う。
私は毎回、カセット・テレコをTVの前に置いてマイクをスピーカー前に掲げて録音するようになった。そうして繰り返し繰り返し、ステージ101の歌を聴いた。
TVに接続するコードなどが普及される前の時代。途中で母が「ご飯よ~あらっ!」と叫んでしまった声が一緒に録音されてしまったりした。今のように進んだ機器はなく、録音ひとつにしても苦労したが、心が幸せな時代だった気がする。
私もヤング101のメンバーになれたらなあ~と、あこがれたものだ。どのメンバーもキラキラ輝いていた。
私が一番最初に買ったLPレコードは、姉とお金を半分づつ出し合って買った、ステージ101・怪獣のバラードだった。
ヤング101になったつもりで、レコードにあわせてよく歌ったものだった。TVを録音したテープも、レコードも、何度も何度も聴いたので、今でも驚くほどいろいろな曲の断片が記憶に残っている。それほど、ステージ101が大好きだった。
ステージ101は74年3月に最終回を迎える。淋しかった。その後、塩見大治郎さんがレコード発売記念でサイン会をされるというのに出かけたりなどもしたが、ステージ101が教えてくれた洋楽の曲のオリジナルを聴くようになり、101ファンから、どんどん「音楽ファン」へと移っていったのだった。
世のなかにはさまざまな音楽があり、楽しいものなんだ、と教えてくれたのが「ステージ101」だった。
そんなステージ101の放送が終わってから30年。04年の2月。テキサスに住む私がTVのスイッチを入れたら、なんと!「ステージ101」の放送が!
それは、前年10月に「復活ステージ101」と題され、ヤング101のメンバーが再度集まって行ったコンサートのTV放送だった。
「えっ?えっ~!!!」信じられない驚きでTVを見つめ続けた。ああ、ニックが昔のままだ~!山田美也子さんの笑顔、そうそう昔も同じ素敵な優しい笑顔だった!うわ~、山ちゃんの声だあ~!!・・・
TV'が終わったあとも、感動が止まず、ネットで情報を探した。
そうして出逢ったのが、ステージ101ファンのFMラジオDJクーコさんの掲示板。なんと、ステージ101を見ていた頃は、私の周りには同じようなファンがいなかったのに、その掲示板では、私と同じように101を見ていたファンの方々が集っているではないか。
おそるおそる、海外でTVを見たことなどを書き込んでみたところ、暖かく迎えてくれた101ファンの方たち。30年たって、大好きだった「ステージ101」を通じて新たな友人達と知り合えた。なんと幸せなことだろう。
私の人生を「音楽」で楽しいものにしてくれた「ステージ101」そして、30年経っても、ステージ101で広がる友人達。
「ステージ101」は、私には大きな大きな存在なのである。いつまでも。
本日は、このブログ50枚目記念で、03年の「ステージ101復活コンサート」の記念Tシャツ。
コンサートがあった事も、TV放送を偶然見るまで知らなかったので会場では購入できなかったわけだし、その後通販があるのは知っていたが海外発送は代送を誰かに頼まねばなず手間なので諦めていた。
諦めていた「復活ステージ101」のTシャツ。だが突然、海を越えてオースティンに届いた。復活コンサートのサポーターのお一人が、コンサートまでのカウントダウンも、コンサートの生も、味わえなかった私のため、手持ちのTシャツを譲ってくださったのだ。
その優しい気持ちが嬉しかった。もちろんTシャツも嬉しい。ステージ101の放送を毎週見ながら、ヤング101にあこがれた日々から30年。復活コンサートでヤング101メンバーが着ていたTシャツと同じシャツが、今私の手の上に乗っているのだ。
♪涙をこえていこう 失くした過去に泣くよりは
涙をこえてゆこう 輝く明日見つめて♪
「ステージ101」が大好きだった。「ステージ101」でヤング101のメンバーや音楽に夢中になった。それが私の青春の始まりだった。
そして、年はとったが、今でも青春は続いている。まだまだ続いていく。
「ステージ101」ありがとう。