
オースティンを訪ねれば、必ず目にするであろうものがいくつかある。
そのうちの2つが「テキサス・オレンジ」色と、「ロングホーン」である。
どちらも共にテキサス大学(UT)のシンボル。テキサスオレンジはUTのスクール・カラーであり、ロングホーンはマスコットマークだ。テキサスオレンジはこの写真のシャツの色。黒い帽子についている、角が広がったシルエットのがロングホーン。
テキサス大学オースティン校は、オースティンの街の真ん中に大きなキャンパスを有する、学生数約5万人の全米でもトップ規模のマンモス校。大学に行かなくとも、たとえば、街をドライブすると、前を走る車の後部にメタル製のロングホーン型の飾りをつけているのを目にする確立はかなり高い。
何故そんなに出没するのか。プロのスポーツ・チームでオースティンを本拠地とするものはない。スポーツファンが応援するのは、テキサス大学のチーム(特にフットボール)が主流となる。そして街には「GO!TEXAS」のオレンジ色とロングホーンが出回るのだ。
驚いたことに、子供が通う小学校でも「ロングホーン・Tシャツの日」というのがあった。
テキサス大フットボールチームの、シーズンを左右する大切な試合の前日、「明日はテキサス大学ロングホーンのシャツを着て登校しよう!」というもの。もちろん強制ではなく、関連のないシャツを着て登校しても何も怒られたりはしない。が、その日、用があって学校を訪問したらまれで「ウィリーを探せ」。同じ色のシャツを着た子供がうじゃうじゃで、誰が誰かわからない状態だった。
もう一つ驚いたのは、前年度、テキサスがローズボールで優勝戦に出場する際、その試合を見に行くからと学校の先生が堂々と休暇を取っていたことだ。その先生、テキサス大学の卒業生なのだけど、休む理由を「私用」などとあいまいにもせず「フットボールの試合に行くから」と生徒達にも告げていたのだ。
フットボールには熱狂する土地柄、そして地元テキサス大学の扱いは、特別なのだなあ。
本日のシャツは、テキサス大学カラーの「キャンプ・テキサス」のシャツ。
キャンプ・テキサスとは、大学の新年度が始まる前の8月に開催される、新入生を対象にした「リーダーシップ・セミナー」。入学前に教授陣や同期生などと会える機会でもあり、スムーズに大学生活がスタートできるというメリットもあるイベント。