if you 第12話 | BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

妄想小説あり、イラストあり、日常あり、ダイエットありの、何でもありの何でも日記っ♪(´ε` )

楽しみましょう*\(^o^)/*

おそらく、ほぼ小説w






ジヨンの広い胸に抱かれて彼に愛される幸せと【女】としての喜びを知る。

「…ジヨン」

名前を呼んで見つめるとジヨンは眉根を寄せて苦しそうな表情を見せ、強く私に口付けた。
私はジヨンの愛を全身で感じて、快感の渦の中に飲まれていく。


「……このみ、サランへ」

その言葉に私は時を奪われた。
ジヨンの瞳の奥でチラチラと燃える炎を私は見つめて、彼のこめかみから流れる汗に手を伸ばしそっと指先で撫でた。ジヨンはピクリと肩を動かしそっと瞳を閉じた。
そして、私のその手に自分の端正な手を添えてギュッと握った。それから私の手を自分の口許まで持っていき私の手のひらにそっと口付けて瞳を閉じた。
手のひらにするキスは、愛情を懇願することを意味すると何かの本で読んだことがある。キスの中でも最も求愛の意味が強いのだと。

「…このみ、愛してる」

そう私の手の中で唇を動かすジヨンは
私の目にはただの【男】に映った。
BIGBANGのリーダーでも、カリスマ性溢れるG-dragonでもない、ただのジヨン。
私を求めて、愛を囁いて
優しく触れるてくれる。
ただの【男】だった。

私の心に広がるジヨンへの愛は瞳から流れる涙へと姿を変えていく。
それを見たジヨンはそっと私の涙を拭って微笑んでくれた。
目の前にいて、愛を伝えてくる
この人を守りたい。
そして、何よりも
今にも泣き出しそうに微笑むこの人を
…守りたいの。

「私も…愛してる」

私が愛を伝えるとジヨンは私を見つめてやっぱり、少しだけ泣きそうな瞳で笑った。







私は暗闇の中、静かに目を覚ました。
まだ真っ暗な私の視界の中で私ではない誰かの静かな寝息が聞こえてくる。
その寝息に幸せを感じて私は一人暗闇の中で自分の頬が緩むのを感じた。
次第に私の目もこの暗闇に慣れてきてその愛しい人を私は瞳に映した。





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ジヨンは私の方を向いて静かに寝息を漏らしていた。さっきまで、私を愛してくれていた表情とはまた違う。あどけない子供のような顔で眠っている。
私はジヨンと向きあって彼の寝顔を見つめて彼の事を思った。

誰かを守りたいって初めて思った。
毎回じゃないけどジヨンはたまに泣いてるように笑う。
そんな彼を見ると胸が締め付けられて苦しくなる。だけどジヨンは何も言わない。私には何もできない。だから、私は笑う。彼が一番好きだって言ってくれた笑顔で側にいる。
私の笑顔でジヨンの笑顔が守れるなら何だってする。

「ジヨン、愛してる」

私は言葉にして眠る彼に囁いた。
眠るジヨンの頬をそっと撫でて彼の温もりを手のひらに感じた。
ジヨンは「んー…」と小さく唸って私の腰に腕を絡め、そして胸に顔を埋めてまた静かに寝息を立てた。
私は彼の柔らかな髪に自分の指を絡めて、腰に絡められた彼の腕の重さを感じながら私はゆっくりと瞳を閉じた。

「…………んっ……」

真っ暗な世界でジヨンの言葉が私の胸を鋭く刺した。まるで鋭利な刃物で刺されたようなそんな感覚が私の全身に駆け巡った。
小さくて何を言ってるのか解らなかったのにその一言だけははっきりと聞こえた。

彼女の名前。

以前、ジヨンが付き合っていたあの人。
恐らくみんながジヨンと彼女の関係を知っている。私もその内の一人だ。
誰にだって過去はある。勿論、私自身もジヨンと出会う以前に何人かの男性と付き合った事もある。
だから、ジヨンが私とこうなる以前に誰と付き合っていたとしても、私が今更それをどうこう足掻いても仕方のない事だと思ってた。
私の中で警鐘がなった。
考えちゃダメ、ただの寝言なんだから。
深い意味なんてないんだから。
だけど、無意味だった。
早鐘のようになる私の心臓の音がそんな考えを搔き消していった。

どうして、今なの?
私に愛を囁いた唇でどうして彼女の名前を呼ぶの?
幸せの絶頂にいた私は一気に地面へと叩き落とされた。
心が痛い。バラバラになりそうな心を必死に繋ぎ止めるように私はグッと唇を噛んだ。

だけど、堪えられない苦しさは私の瞳からポロポロと零れ落ちる。

「…っ…ふ……」

一度、溢れ出した感情は堰を切ったように次々と私の心になだれ込んでくる。

ジヨンはもしかしたらまだ、彼女の事を…
真っ黒な感情が私の心を支配する。
そんな事ないって頭ではわかってる。
なのに、心がついて行かない。
ジヨンの綺麗な唇が彼女の名前を呼んだ。
ただ、それだけの事。
なのに、こんなに苦しくて、悲しいのは私がジヨンを愛してるから。
ジヨンから愛される喜びを知ってしまったから。

「……このみ?」

ジヨンは私の胸元で名前を呼んだ。
その声には不安の色が伺えた。

私はジヨンの柔らかな髪から手を離して両手で顔を覆った。声が漏れないように、涙が彼の目に映らないように。
私の中の真っ黒な感情ごと隠してしまいたかった。

ジヨンは慌てて、身体を起こし私の肩に手を置いて自分の方を向かせた。

「どうしたの⁉︎」

知られたくないと思った。
こんな黒い感情を抱えて、ジヨンの優しさをジヨンの想いを疑ってた自分、真っ黒な感情に支配されて不安を答えにしてしまうような弱い自分を。
絶対に知られたくはない。
だから、私は顔を隠したまま嘘をついた。

「…………怖い、夢…見た…」

そう言うとジヨンはまた、私の隣に寝転んで私の隠した心ごと抱きしめた。

「大丈夫、ずっとこうしててアゲル」

彼の優しさが、温もりが私の心にゆっくりと広がっていく。
私はジヨンの背中に腕をまわしてギュッと強く抱きしめた。
だけど、涙はすぐには止まってくれなくて私は「ごめんね…」と彼の胸で嗚咽交じりに呟くと、ジヨンはそっと私の頭を撫でて「大丈夫ダヨ」と囁いてくれた。

「すぐに、怖くなくなるよ。ズット側に居るカラネ」

そう言って私の髪にキスを落とした。
私は心が温かくなるのを感じた。
だけど、一方で黒い感情は消える事なく私の心の片隅に静かに留まった。
その感情を見ないようにして私はジヨンの胸の中でキツく瞳を閉じた。

心に残った棘は本数を増やしてさらに深く、深く奥の方へと刺さっていった。









if you 第12話                           fin.