if you 第11話 | BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

妄想小説あり、イラストあり、日常あり、ダイエットありの、何でもありの何でも日記っ♪(´ε` )

楽しみましょう*\(^o^)/*

おそらく、ほぼ小説w




俺はこのみと手を繋いで旅館まで歩いた。
きっと通り雨だったんだろう。
歩いている間にさっきまでの雨は嘘のように上がって、雲の隙間からオレンジ色の光が射し込んでいた。
俺は空いている片方の手でぽたぽたと滴を落とす自分の髪をざっと後ろにかき上げた。
このみも濡れた髪を耳にかけ後ろに流していた。

「傘がないなら逆に思いっきり濡れちゃった方がいいよね」

そう言ってこのみは「楽だし」と言葉を続けてまるで少女のように笑った。俺は笑顔で「そうだね」と答えて雨で濡れてしまったこのみの頭を撫でた。
俺たちは旅館に戻って濡れて冷えてきた体を温めようと先に温泉に入る事にした。
俺が部屋の風呂に「一緒に入ろう」とお願いしてもこのみは「絶対、無理」と言って真顔で拒絶した。どんなに甘えた声を出しても、俺がどんなに愛嬌を振りまいても「無理」の姿勢は変わらずこのみは大浴場へと向かって行く。

「俺の愛嬌なんて、なかなか見れないダカラナ」

そう言いながらこのみを大浴場まで送る俺は唇を尖らせた。
このみは「じゃあ私の特権だね」と言って笑い、このみは思いついたような顔を俺に見せた。

「あ!女湯にまで入って来ないでよ」

「ったりまえジャン!入らねぇし」

それを聞いてこのみはクスクスと笑いながら女湯の入り口の暖簾をくぐって中へと入って行った。
俺は右手で自分の顔の半分を覆って
「入ったら俺、ただの変態じゃん」と呟いて笑った。そして、俺は大人しく自室に付いている温泉で冷えた体をゆっくりと温めた。

俺は風呂から上がりタオルで髪の毛をガシガシと強めに拭いていた。
そこへちょうどこのみも部屋へ戻って来た。このみも濡れた髪を拭きながら「もう上がってたんだ」と俺に声をかけてきた。

「ウン、このみも早かったね」

「うん、途中で暑くなっちゃって」

そう言いながら少し離れた所に座ろうとするこのみを俺は手招きして呼んだ。このみは「何?」と尋ねながら素直に俺の側に来た。俺はこのみの腕を掴んで胡座をかいている俺の膝に無理矢理、座らせた。

「ちょ…っ」

このみは驚いたように声を出して振り返り俺を愛らしく睨んだ。

「髪、乾かしてアゲル」

俺はドライヤーを手に取りこのみの細く柔らかな髪に熱風を当てた。このみは俺の膝の上で大人しく風を浴びている。

「気持ちい〜♫ジヨンの手は優しいね」

そう言って俺の指先を感じるようにこのみは瞳を閉じていた。このみの髪からシャンプーの香りが俺の鼻を刺激してくる。ある程度乾いた髪を俺はひと束手に取り自分の鼻へと近づけ静かに香りを嗅いだ。それに気付いたこのみはこちらを振り返りニヤリと笑って「変態♪」と韓国語で言ってきた。

「テソン君に教えてもらった」

テソンに会ったら、変な韓国語を教えるなって言っとかねぇと何て事を考えていたら、このみは俺の膝から離れて背中のほうへと回り膝で立って「交代ね」と言いながら俺の手からドライヤーを奪った。
このみはドライヤーのスイッチを入れ俺の髪に指を絡めていく。俺は全身の神経がそこに集中していくのがわかった。



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「気持ちいい」

俺が目を細めてそう呟くとこのみは
「でしょう?」と答えた。

「ジヨンって髪色しょっちゅう変えるのに何でこんなに髪の毛フワフワなの?」

そんな事を聞きながらこのみは
ドライヤーの角度を変えて俺の髪を触る。俺は「教えナーイ」とふざけて答えると「けち」と言ってふてくされた声を出しドライヤーのスイッチを切った。俺が「ありがとう」と言って振り返ろうとした時、不意に後ろから抱きしめられた。そして、黙ったまま俺を抱きしめるこのみの腕にそっと手を添えて尋ねる。

「…どした?」

このみは小さくて消え去りそうな声で「ありがとう」と呟いた。俺の首筋に顔を埋めているこのみに視線を向けて微笑んだ。

「ナンデ?」

このみは俺の質問に答えずただ、静かに俺を抱きしめる。俺は体の向きを変えて、またこのみを俺の膝の上に乗せた。それでもこのみは俺の首に巻きつけている腕を離そうとはしなかった。俺はこのみの背中をゆっくりと摩ってもう片方の手で頭を撫でた。

「ありがとう…私の事、好きになってくれて…」

このみは顔を上げて俺の瞳をじっと見つめた。

「それは俺の言いたいコトだよ」

そう言って俺の膝に座るこのみを見上げて首の裏に手を回しこのみの唇を俺の唇へと近づけた。静かに重なった俺たちの唇はゆっくりと角度を変えて次第に激しいものへと変わっていく。

俺を好きになってくれてありがとう。
ただ、側にいて
笑ってくれてありがとう。
尽きる事のない
このみへの感謝と想い。
全てが一気に溢れた。

「……抱くよ?」

俺は熱の籠った視線をこのみに向けた
このみは苦しかったのか微かに荒れた息をして、瞳を潤ませていた。
もう、ダメだ。
嫌だと言われても、やめてと言われても、きっともう止められない。
このみはその潤んだ瞳で真っ直ぐ俺を見て静かに頷いた。

俺はこのみに触れ、このみを感じ
そしてこのみを知った。
初めて見るこのみの【女】の表情に俺は息をのんだ。

「…キレイだ」

そう囁くとこのみはより一層【女】の色を強めた。そして、溶けてしまいそうな瞳で俺を見つめて「…ジヨン」と俺の名前を呼んだ。
俺の全てをこのみが支配していく。
俺はこのみの唇に自分の唇を強く押し付けて、俺の中に流れる欲望の海をその波に逆らう事なく泳いだ。
絡み合う二人の手が
このみの体をなぞる俺の唇が
この部屋に響く二人の甘い声が
俺の心の奥で灯した炎を強く燃え上がらせた。重なり合った俺たちの温もり以外、何もいらない。
ありのままのこのみに、俺は俺自身を刻んでいった。









if you 第11話                   fin.