太平洋ロングビーチにて | 舞台は命のみなもと 桂のブログ

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三度の飯より生の舞台が好き。劇場で開幕を待つ間の高揚感がたまりません。心揺さぶる演者の芸に酔いしれながら客席に身を置く喜びを味わっています。舞台は演者とお客の魂と魂の交流。私の命のみなもとです。

















ここはサーフィンのメッカ、
渥美半島の太平洋ロングビーチです。

台風が過ぎ去った休日、

どうしてもこの海を見たくて
久々のドライブに出かけました。

台風の余波の
激しい飛沫が砕け散り
次々に押し寄せる
荒々しいうねりに興奮しながら、

腹に渦巻くどす黒い悪意を
消し去ってくれと願いました。

殺意すら抱きかねない
激しい怒りと憎悪の焔。

心の奥に潜む怨念に気づき、
体が冷たくなりました。

人生は筋書きの無いドラマ。

勝手に人を憎んで悲劇の結末を迎えた
韓国ドラマの裏のヒロインのように
悪意の罠に自ら陥り
人生を台無しにするのは
悲しくて愚かです。

私は絶対、あんなふうにはならない。

轟く波音に合わせて
妄想の世界で銃をバンバンぶっ放し
潮風に煽られながら
さんざん悪態をついたら
気分がスッキリしました。

復讐劇はこれにて終了。

海と空を隔てる水平線の向こうにも
果てしなく広がる世界がある。

未来がある。

砂浜に腰を下ろして
波間を漂うサーファーの群れを
ぼんやり眺めているうちに

自分らしい笑顔が戻ってきました。

荒れた海が荒れた心を抱き込んで
澄み切った大空に
螺旋を描いて連れ去って行ったようです。

自然の力は偉大なり。