イ・ジュンギCOLLECTION④「朝鮮ガンマン」 | 舞台は命のみなもと 桂のブログ

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三度の飯より生の舞台が好き。劇場で開幕を待つ間の高揚感がたまりません。心揺さぶる演者の芸に酔いしれながら客席に身を置く喜びを味わっています。舞台は演者とお客の魂と魂の交流。私の命のみなもとです。




「イルジメ」同様、主人公が逆賊とされた親の仇を取るために身分を隠して別人になりすまし、真の敵を探し出して復讐を遂げる物語です。

そこに恋愛や家族愛、友情、愛憎、政治、思想、外交問題、身分差別等の様々なテーマが絡んでいきます。

権力に屈せず、本音剥き出しの激情型の主人公パク・ユンガンを演じたイ・ジュンギ。

何度となく仇討ちのチャンスがやってくるのに寸でのところで逃したり、最後は温情をかけて致命傷を与えず立ち去るも、迎えた結末は…

身分差別の無い新しい国造りをするという思想を掲げる開化派に巻き込まれ、恋仲のスインともなかなか結ばれずやきもきさせられましたが、親の仇討ちと秘密結社の解体のため銃使いとして暗躍します。

時代に翻弄される様々な人々の人間模様が描かれたドラマでした。

優柔不断の王にイラッとしたり、腹黒い黒幕にムカッとしたり、理想を掲げて共に反旗を翻した同志を見捨ててサッサと逃げる開化派の扇動者の腰抜けっぷりに呆れ返ったり。

黒幕の猟犬として雇われた行商人父娘。奴婢から抜け出し、富と権力を得るため悪に染まるのも厭わず黒幕や王妃に取り入るしたたかさ、その裏にある絶望感と悲しみが胸に迫りました。

兵役後のイ・ジュンギは顔立ちや体型がシュッとスリムになり、見た目の雰囲気や印象が20代前半と大きく変わりましたが、代役無しのアクションは相変わらずカッコよくて痺れました。

銃で撃たれて死んだと思われていたパク・ユンガンが、3年後に日本人長谷川半蔵として朝鮮にやって来るという設定なので、日本語の会話のシーンもしばしば登場します。

緊張感を吹き飛ばす会話の応酬。

キリッとした顔で「行くじょ(ぞ)!」は無いじょ。

「おのれ〜はんじょ〜(ぞう)!」…ホントに怒ってるの?

笑う要素は皆無の場面を、苦笑いしながら観てました。

どちらかと言えば「王の男」や「イルジメ」の頃のあどけなさが残る中性的なイ・ジュンギが好きですが、大人の男になってからの、華やかでキリッとした朝鮮王朝の軍服姿や高貴で優美な両班姿にもときめきます。

韓国ドラマのヒーローヒロイン達は、とにかくよく泣く。悲しくても悔しくても嬉しくても滂沱の涙を流すので、こちらもつられて泣きながらスッキリしました。

「アラン使道伝」「夜を歩く士(ソンビ)」「ホテルビーナス」「無法弁護士」「初雪の恋」「マイガール」…

イ・ジュンギCOLLECTION♡大人買い!

秋の夜長が楽しみです。