「夢之丞」の世界観を裏付けるものは… | 舞台は命のみなもと 桂のブログ

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三度の飯より生の舞台が好き。劇場で開幕を待つ間の高揚感がたまりません。心揺さぶる演者の芸に酔いしれながら客席に身を置く喜びを味わっています。舞台は演者とお客の魂と魂の交流。私の命のみなもとです。
















夢之丞さんの桃の湯劇場への出演も7日が見納め。客席の溜め息や興奮が伝わるような美しいお写真を、遠方の友より頂戴いたしました。

康楽館の奮闘公演でご披露なさった犬夜叉、花魁、そして天女。

どうぞ、心ゆくまで酔いしれてくださいませ。

どんな演目でお客を喜ばせようかとあれこれ考えながら、こだわりの衣装や鬘や髪飾りや小物を誂えて、熱い意気込みを感じさせてくれた舞台が蘇ります。

常に意識して美的感覚を養い、細部に至るまで気を抜くことなく、自らを作品として精一杯、美しく装い、観る者を酔わせるのが役者の務め。

360度、どこから見ても絵になるような衣装の着こなしや所作、立ち居振舞い、そして流れるような動き。

眉の引きかた、紅のさしかた一つで印象が変わりますから、顔立ちを生かす化粧を施して、いかに品良く魅力的な表情を作るか、工夫を凝らし美しさに磨きをかける。

私が心酔する女形の魅力は、とても語りきれるものではありません。

この方にとって最高の師匠「松井誠」という役者さんに出会っていなければ「夢之丞」という女形役者は生まれなかったでしょう。

お二人の巡り合わせの幸運に、両の手を合わせて感謝してもしても、し足りぬくらい喜びを感じる私です。

舞台に立つお二人を思い浮かべるだけで泣けてくるとは…かなりの重症ですね。笑!