康楽館の奮闘公演でご披露なさった犬夜叉、花魁、そして天女。
どうぞ、心ゆくまで酔いしれてくださいませ。
どんな演目でお客を喜ばせようかとあれこれ考えながら、こだわりの衣装や鬘や髪飾りや小物を誂えて、熱い意気込みを感じさせてくれた舞台が蘇ります。
常に意識して美的感覚を養い、細部に至るまで気を抜くことなく、自らを作品として精一杯、美しく装い、観る者を酔わせるのが役者の務め。
360度、どこから見ても絵になるような衣装の着こなしや所作、立ち居振舞い、そして流れるような動き。
眉の引きかた、紅のさしかた一つで印象が変わりますから、顔立ちを生かす化粧を施して、いかに品良く魅力的な表情を作るか、工夫を凝らし美しさに磨きをかける。
私が心酔する女形の魅力は、とても語りきれるものではありません。
この方にとって最高の師匠「松井誠」という役者さんに出会っていなければ「夢之丞」という女形役者は生まれなかったでしょう。
お二人の巡り合わせの幸運に、両の手を合わせて感謝してもしても、し足りぬくらい喜びを感じる私です。
舞台に立つお二人を思い浮かべるだけで泣けてくるとは…かなりの重症ですね。笑!