物知りおじさん | 与太郎の一歩

与太郎の一歩

ちーばくんの(千葉県)口元辺りに住んでいます。
『学び合い』のことや、その他教育関係の学び、私生活などについて書きます。
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今日、ちょっとおもしろいことが起きました。(おもしろくないけど)
簡単にいうと、
1、私の代わりに授業してた先生の授業が、私の授業より評判がよく、私がきっとやりづらいだろうと、同僚の先生が気を使って事前に伝えてくれる。
2、指導要領を職員室で使ってたら、物珍しそうに驚かれた。
って話しなんだけど。

私の授業うんぬんは別に何とも思ってません。
へー、よかったね。って感じです。
ただ、この二つは関連します。

同僚の先生いわく、私の授業より面白い授業というのは、
テストに出そうなところ教科書見開き2ページの20カ所程度が穴埋めになってるプリントで、(教科書とか申し送りの痕跡をたどるに)
説明がやたらと長く、黒板に書く量が多い授業(生徒からちらっと聞いた偏見も含めた話によると)なんだそうです。



今日はちょっと定時までに時間ができたので、職員室で授業準備をしました。
教科書と、指導要領を開いて、どの内容を押さえればいいのか一通り目を通していると、
「え!?指導要領!?まじめー」となり、周囲の何人かの先生たちが驚いていました。
「教え方が分からないから指導書はみるけどねー」だそうで。



色々おかしくね?

各教科を教員の教えたいように教えていいのかな?
学力に差はあっても、目指す生徒像は一緒じゃないの?
テスト対策用に教えたいように教えてって塾と一緒じゃね?
それって先生じゃなくてもいいよね。もはやそれなら私は、昔のこともよく知ってる物知りおじさんじゃないか。

先生は「先に生まれ、後続の人たちをよりよい社会を作れる人にするヒト」だと私は思います。
そして私たちは法律で定められた職についているんだから、学習指導要領や法律を守る必要があり、民主主義を教える必要があるわけですね。

教育基本法第一条があり、指導要領があり、地域の実情を理解した教育委員会の目指す子ども像があり、学校の教育目標があり、学年目標があり、学級目標があり、私の授業があるんだから授業だってそれに合うように作らなくてはいけないでしょう。
生徒の「簡単!分かりやすい!」は大切だけど、それに合わせて授業を作っていったら、物知りおじさんと何が違うの?って感じがしません?

毎時間の授業が、その子どもと地域と、社会にどうよりよく影響を与えられるか。
それが教員の仕事だと思います。


でも、前述したのが現場の一般常識でしょう。
私はおそらく非常識でしょう。
でも、大学院で考え方を学び、方法も現場を通して学んで、子どもの声をじっくり聞いてきた人間なんだから、非常識でいることが譲れないとこなんだと思います。

私も面白い歴史の裏ネタとかは好きです。
でも、私は「昔のこともよく知ってるおじさん」にはなりたくはありません。

授業を通して生徒を育てる。生徒指導してる。
理想の空論ではなく、そうしないと。

だから
「はい。そうですね。そうします。」ニコニコ
でいきたいと思います。