サラリーマンが一番の納税者 | 東京 後楽園で開業する女性税理士 高橋千亜紀 身近な話題から税金についてわかりやすく説明します。

日本の税金の種類は50種類ほどある中で

税収内訳ランキング1位は何税だと思いますか?

法人税率が諸外国に比べて高い、という話題が

最近よくニュースで流れるので

じゃあ、法人税が一番かな?

と思いたいところですが・・・

ぜんぜん違います。

25年度の実績では

1.所得税

2.消費税

3.法人税

4.固定資産税

   ・

   ・

   ・

な~んだ、てかんじです。

法人税収は凋落の一途です。

実は、個人所得税が頼りです。

このランキング1位の所得税の内訳を

さらにもっと細かく所得区分別で見ると

「給与所得から源泉徴収される税」

が、所得税収の半分以上を占めます。

つまり、サラリーマンが納付する税金が

多くを占めているわけです。

そのわりには

サラリーマンの多くは税金に無関心ではないでしょうか。

サラリーマンが悪いのでしょうか?

いやいや、今の日本の徴税制度では

そうなっても仕方がないです。

自分たちで計算して申告するようになると

所得控除の意味を考えたり

税制に関心が生じてしまうから

自然と無関心になるような制度にしてるのでしょうね。

会社が源泉徴収して

年末調整してくれるから、サラリーマンは

自分で確定申告せずにすみます。

これを楽と思うのか・・・

申告の経験ができずに、正確な知識を持つ機会を失われていると

残念に思うのか・・・

サラリーマンの給与所得控除額をなくし

実際に使用した必要経費実額を計算して

確定申告すべき、という意見もあれば

夫婦を一つの課税単位として

各種の所得控除額を見直そうという話もあります。

公平な所得課税とは何かについて

この夏は

考えてみたいと思います。