今日は、演奏する際には必ず
弓の配分を考えて弾くという話です。
ある曲を弾く際、
弓のどの場所を使うか、
散漫に無計画に弾いている、
ということはプロ奏者の場合
ありません。
なぜなら
弓のどこを使うか=音楽表現
だからです。
また、弓の配分を計画して弾くと
弾きやすさが違います。
ですので
新しく演奏する曲を始めたら
先にまずしっかり、どこで
どう弓を使うか、いろいろ弾いてみて
決めてしまいましょう。
弓先か?真ん中か?元のほうか?
色々な場所で弾いてみると
どこを使えば弾きやすいかわかります。
その、弾きやすかった場所、そしてそれを
どのぐらいのスピードで弾こうか、と
決めて、書き込んでも良い。
この弓のスピードですが
これがまたいろいろな個性の
出るところで、
ブラームスのようなドイツ音楽、
フランス音楽、チャイコフスキーに
代表されるロシア音楽、
スメタナやドヴォルザークなどのチェコ、
バルトークやコダーイのような
ハンガリーで、全然違います。
チェコ人演奏者の弓のスピードは
速いし、ドイツ人はガシっとくる、
など国によっても違うのが魅力です。
そういえば先日、日本が大好きで
日本に住んでいらっしゃるという
フランスの巨匠、ジェラール・プーレ先生の
コンサートに行く機会がありました。
オーケストラ伴奏で
サン・サーンスの「ハバネラ」を演奏。
プログラムを見ると85歳??
と書かれていましたが、うわぁ・・という
真に芸術的な演奏を聞かせていただきました。
フランスから芸術勲章もらっているような
国宝レベルの方ですが
それにしたって若手の演奏家と
何がこうも違うんでしょう?
何もかもが与えられた楽譜を
読み込んで意図的に料理した表現とは
まったく違っていて「これが芸術ってことかぁ」
と言うしかありません。
長年チェコにいた私には
フランスの王道の演奏スタイルというのを
きちんと見る機会がほぼ初めてで
ボーイングにしてもなんとも言えない素敵な
演奏感覚にしてもチェコのものとは全く違う
名人芸を見させていただき、新鮮でした。
・・そしてあのフライングスタッカート、
エレガントで完璧で、お見事でした。
そんなわけで何が言いたいのかといいますと、
フランスに行くとこれまたチェコ奏法とは
まったく違うのだと理解しました。
ま、チェコの演奏家だと場合によっては
いぶし銀のように、学術的になる場合も
多いです。
その代わり、他人には教えやすい奏法が
たくさんある。
さて話がずれましたが時代をさかのぼって
バロック音楽になると弓が当時は短かったので
現代のモダン弓でどう弾くか、という弓の扱い方の
処理がバロックの難しいところです。
総括すると演奏する楽曲に合わせて弓のスピード、
圧力のかけ方を変えるのですが
まずは元弓半分なのか、、
先弓半分なのか、真ん中辺りか
全弓なのか、エチュードなども
なるべく記載されている
指示どうりに弓を使います。
エチュードには弓のどこを使うか
記載されている場合がほとんどですので
それは注意深く守りましょう。
それだけで弾きやすさが違います。
いくつかの場所で試してみて、
やりやすかったところが正しい場所です。
参考にしてみてくださいね💛
そして、左手の手の位置はこのように
してくださいね!
楽になりますよ。