名人戦第5局 悔やまれる必至。 | 三手先の悪夢 ~ 逆転されない将棋の極意 ~

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四間飛車、捻り飛車、奇襲、入玉、完封。ドキツイ技の掛け方、序盤の盲点等。極秘性の高い戦術をひっそり公開。

第70期名人戦七番勝負、

2勝2敗でタイで迎えた第5局


森内俊之名人vs羽生善治二冠


先手 : 森内名人

後手 : 羽生二冠


戦形が横歩取りの一戦。


▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩

▲7八金△3二金▲2四歩 △同 歩▲同 飛△8六歩

▲同 歩△同 飛▲3四飛△3三角▲3六飛△2二銀
▲5八玉△4一玉▲3八金△8四飛▲8七歩△2四飛

▲2八銀△5一金▲7五歩 △8四飛▲8六飛△8五歩

▲5六飛△6二銀▲3六歩△5四歩▲3五歩△4二角


<36手目>

羽生2冠は△4二角。

以降、しばらく後手盤が受けにまわる展開が続きました。

以下、
▲3七銀△5三銀▲4六銀△6四銀▲4五銀△5五歩

▲2六飛△2三歩▲3七桂 △5二金▲3四歩△5三金

▲6八銀△4四歩▲3六銀△8六歩▲同 歩△同 飛
▲8七歩△8二飛▲3五銀△4三金上▲7七銀△3二玉

▲6六銀△5四金直 ▲3六飛△3三歩



<64手目>

羽生2冠の△3三歩に対し、

森内名人が▲3三歩成で攻める展開だと思われましたが

羽生2冠が△3三歩~△3四歩~△3三銀で押え込みを解消。


以下、

▲4八金△3四歩▲同 銀△同 金▲同 飛△3三銀

▲3六飛 △3四歩▲2六飛△4五歩▲7七角△4四金

▲6九玉△1四歩▲1六歩△3五歩 ▲4六歩△3六歩

▲4五桂△3七銀▲3三桂成△同 角▲3四歩△2六銀成

▲3三歩成△同 玉▲7一角△2九飛▲3九歩△同飛成

▲4九金打△1九龍 ▲8二角成△3七歩成▲7一馬

△4八と▲3九歩△4九と


<102手目>

解説で、△7六桂が指摘されていましたが、

この将棋は双方とも入玉を目指す将棋になってしまうようでした。


羽生名人の指し手は△4九と、と金を取る手でした。

「自玉を寄せてみろ!」と言っているスゴイ手で、

読みきらねば指せない非常に怖い手でした。


以下、

▲4四馬△同 玉▲4一飛△3五玉


<106手目>

羽生名人は△3五玉を着手しましたが、

△3三玉なら必至は逃れていたようでした。


以下、

▲4五飛成△2四玉▲3四金△1三玉▲2四歩△同 歩
▲4三龍△3三歩▲3二龍
まで115手で先手森内名人の勝ち




最後は、羽生2冠の読みぬけで自玉に必至が掛かり、投了。


羽生2冠にとっては、

「勝ち」と思っていた将棋を

「必至の読み抜け」によって「負け」になってしまった

非常に悔しい1局だったと思います。