食品偽装の摘発が止まりませんね。心ある人の内部告発で明るみに出なければ、日本人の食卓はどこまで危険なものになってしまうのかと、不安がつのります。
特に今回は、売れ残ったものを売り切ろうとするのではなく、食べたら危険があるとわかっているものをわざわざ輸入して不正に転売したという悪質なものでした。
それが、老人施設や保育園の給食などに出されたと聞いて、そんなものを食べさせられた人たちが気の毒で胸が痛みます。
焼酎業界では、風評で買い控えが増えるのではないかと頭を抱えているようです。
「お客様は神様」だった昔から、いつのまに日本は、消費者をいかにしてだますかという商売に変わってしまったのでしょうか。人の口に入るものを扱う仕事をしている人にしては、倫理観がなさ過ぎて、よくそんなことができるものだと溜息をつくばかりです。
人の倫理観や善意が前提になって成り立っていた世の中の仕組みを、残念ながら最初から疑ってかかるシステムにしないことには、これからもっと、同じような事件が出てくるような気がします。
自分で選んでしかたなく食べたのならまだしも、チェックできずに作られたものを食べるしかない人たちにとっては、この事件はあまりにも暴力的です。
病人や死者こそ出ていませんが、逆に体に自覚が出るか出ないかギリギリのところというところまで計算していたのだとしたら、それもまたこわい気がします。味を良くしたり、腐らないようにする技術が進みすぎて、消費者が自分で判断できなくなっているというのも、この頃の食品偽装の特徴のように思います。
消費者が目で見て判断がつかないとしたら、いったいこれから何を目安に、食品の安全を見分けられるんでしょうね。
ひとつひとつの事件というより、そういう流れの中にいるという怖さがあります。