ちりとてちん 12/20 | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

ついに草々さんの生い立ちが明らかに・・・。


 京都で開いた落語会を毎日観に来ていた中学生が草々さんでした。中学生の役の子がほんとに草々さんの小さい頃という感じがして、よく探してくるなあと思いました。

 「今に弟子にしてくださいって言ってきますよ。」と草原さんが言っていると、後日少年が訪ねてきます。「悪いが弟子は取らない。」という師匠の言葉も耳に入らず、いきなりあがりこんで高座で師匠が使っていた座布団にほおずりをしてそのまま寝込んでしまいます。

 目が覚めておはぎをご馳走になりながら、少年は、母を早くに亡くし、中学に入って亡くなった父が布団職人で、父が作った座布団を見に毎日落語会に通っていたことを話します。

 落語を観に来てたんじゃないのかと、ちょっとがっかりする師匠と草原さんに、「落語もちゃんと観てましたよ。」と、少年は草原さんがやったネタを、一度聴いただけなのにすらすらと再現して見せます。

 

 草々さんすごいですね。中学の頃からそんな才能があったなんて、草若師匠のところへ行く運命だったんでしょう。逆に、師匠のほうから「弟子になってください。」と頭を下げられるなんて、人の出会いの不思議を感じます。


 中学を卒業して大阪に来た草々さんは、おかみさんと小草若さんに出会います。小草若さんとはこの頃から今のようにけんかばかりだったんですね。でも、「自分は小草若と違って、何かあったらこのうちを追い出されてしまう。」とおかみさんに弱音をはいているのを見て、甘えたい年頃に、自分は落語をがんばらないとここにいられないという、切羽詰った思いでずっと生きてきたのかと、胸がつまりました。


 今回の、頼まれもしないのに小草若さんをかばって自分が破門になった草々さんの気持ちは、これまで辿ってきた彼の人生を知ることなしには、みんなが理解に苦しむのは当然ですね。

 でも、そんなにひとりで抱え込まなくてもいいのに、家族って弱い所も見せ合って、辛い時や困った時は助け合うものなのにと歯がゆいです。徒然亭を故郷と慕いつつ、一線を画していたのは、おかみさんの死も影響している気がします。


 あんなに恐れていた、徒然亭を追い出されるということが現実のことになり、ふるさとと落語の両方を失った草々さんが行く所は、いったいどこなんでしょうか。

 初高座でおかみさんに買ってもらった丈の足りないスーツをいつも着ていて、お父さんの座布団を大事に使っていた草々さんの、人恋しい、寂しがりやの性格に思い至って、涙が出てきます。


 そんな中、「小草若、君は何を考えているんだ~!」と激しく突っ込みたくなるラストでした。ほんとに、ここまでした草々さんの気持ちをよく考えてほしいと願うばかりです。


 ちりとてちんを真剣に見始めたのは、話が面白いのもあるんですが、アフロで丈のやけに短いズボンをはいてガニマタで肩で風を切って歩く、草々さんの姿に目がハートになってしまったからなんです。

 髪を切ってしまって、普通のハンサムさんになってしまって、私的にはちょっと残念だったりするのですが、いつも着ているいろんな派手な柄のシャツが、どれも素敵な柄だなあと思って見ています。