以前から肩、首、腕、腰、おしり、足に違和感を覚えて、3件の病院を回ったけど、全く良くならず、痛みやしびれ、異常感覚が出てきた旦那ちゃんは、今日、私と同じ大学病院の整形外科にて検査を受けた。
検査は『首のMRI』。
腰、おしり~足がオカシイから、腰の検査かと思ったけど、意外な『首』の検査となった。
腰の検査は今までもやったから、今度は首にしよう、と思って、旦那ちゃんが自分から首の検査をお願いしたらしい。
原因がわからず、今までずっと痛みやしびれ、違和感に悩まされてきたから、とにかく原因をはっきりさせたかった。
大学病院だし、MRIの結果はすぐに出る。
私が外科の診察室から出てきた時、整形外科の診察室からちょうど旦那ちゃんが出てきた!
(お!タイミングぴったり。私の今後の診療方針のことを報告できる!)
と、すぐに隣の整形外科に向かうと、旦那ちゃんは私に気づかず、反対方向へスタスタ歩いて行ってしまった。
旦那ちゃんは歩くのが早い。
腰、足がオカシイとはいえ、私よりも早く歩く。
(ま、お会計もあるし、とりあえず会計窓口で待っていよう)
と、しばらく待っていると、目の前を旦那ちゃんがまた通りすぎ、再度整形外科の方へ行ってしまった。
(あれ?気づかれなかった?つか、また整形外科?ん?どこに行ってたの?)
あわてて旦那ちゃんを追いかけ、整形外科まで行くと、椅子にも座らず旦那ちゃんはボーっと、立っていた。
「どうしたの?つか、どこに行ってたの?私に気づかなかった?」
「………った。」
「ん?何?」
「……大変なことになった。」
「え?え!どういうこと?」
「首に腫瘍が……」
「え?…………ウソ(・・;)……(ToT)」
首に腫瘍って何?
また予想もしていなかった結果だった。
思わず涙が出そうだったけど、泣いたらマズイと思ってグッと堪えた。
「これからまた診察室に入るの?」
「うん。今、血液検査に行くように言われて行ってきた。また診察室に入るんだ。」
「私も一緒に入って、聞くよ!」
「うん。」
そう会話をしていると、両親が後から遅れて歩いてきた。
母が、
「もう、スタスタ行っちゃって。あら、ちぇいぴぃちゃん、旦那ちゃんはどうだった?」
「うん。何かね。首に腫瘍が見つかったらしいの。これから一緒に診察室に入ろうと思って」
「え!(・・;)腫瘍……ウソ!?」
しばらくして、旦那ちゃんが呼ばれて診察室に一緒に入って行った。
旦那ちゃんの主治医はI先生。
「あれ?どなた?」
「妻です。一緒に聞かせてもらいます。」
「あーどうぞ。……じゃあ早速説明しますね。まずは、頸椎に腫瘍が見つかりました。手術が必要となります。場所は非常に珍しい場所で、10万人に1人の割合でしか発祥しないところに出来ていますね。」
「先生、ソレッて手術しないとまずいんですか?悪性ですか?」
「ん~手術してみないと悪性か良性かはわからないね。けど、画像からして良性だろうね。悪性ならこの場所には出来ないから。ま、手術後の病理結果によるけど。」
「先生、病名って何になりますか?」
「頸部脊髄硬膜内髄外腫瘍(良性の場合)ね。」
と、紙に書いて説明してくれた。
脊髄の首の部分(脳幹のすぐ下あたり)で、硬膜という中に出来ているらしい。
詳しくは、後日、造影剤MRIを取ることになった。
今のままだと、いずれもっと痛みやしびれが出てきてしまう。
現に今もしびれがあるし。
このまま放置したら、半身不随になってしまう。
I先生は、
「今、ホントに歩いて来たの?仕事は行ってるの?ホントに?」
と聞くので、
「仕事に行ってますよ。今日も歩いて来たし。折り紙だって相当小さな鶴も折れますよ!
」
「ん~。かなり腫瘍が大きく、脊髄を圧迫しているのに、歩けるんだね(¨)(‥)(..)」
「ん?普通歩けないんですか?」
「ん~。……人によるけど。ここまで圧迫が激しいと、車椅子かなぁ?」
「たまに転んだりするけど、私よりは早く歩けますよ。」
「ん~。そう。……(・・;)オカシイなぁ。いや、歩けるなら良いんだけど……」
「……事態は深刻ってことですか?……」
「……そうだね……(・・;)」
と、旦那ちゃんに代わって、しゃべりまくりだった。
旦那ちゃんは、ただそこに座ってた。
いや、何を質問したらいいのか分からなかったのかも。
普段から無口だけど、いつも以上に無口になってる(・・;)
ボーゼン、って感じ。
「先生、手術したら、治りますか?今よりも回復しますか?」
「ん~。今まで、脊髄髄液が腫瘍で圧迫されていたから、急に脊髄髄液の流れが改善されたら、脊髄神経がびっくりするね。そうなったら、しばらくは反動で今よりもオカシくなるかもしれないけど、徐々に良くなるよ。」
「手術なしで、薬でどうにかなりませんか?」
「薬では良くならないね。この症例は手術だねぇ。」
「どんな手術ですか?」
「顕微鏡を使って細かく腫瘍を剥離していきます。手術時間は8~9時間かなぁ?詳しくは、次の検査結果の時に説明しますよ。」
「だったら、先生、よろしくお願いします。」
「分かりました。」
こんな感じで手術の日程を決めた。
旦那ちゃんは黙って頷いていた。
旦那ちゃんは、とっても珍しい病気だった。
10万人に1人、って。
どんな確率なのよ。
しかもほぼ夫婦同時に腫瘍が出来ていたなんて。
(私は悪性。旦那ちゃんは良性だけど)
でも、救いは旦那ちゃんが(たぶん)良性ってこと。
ただ、旦那ちゃんの腫瘍の場所が問題。
スッゴい難しい場所みたいだし。
(脊髄神経が集まってる場所だし。)
私のように、乳ガンだけど、手術自体は比較的簡単。でも、悪性。
旦那ちゃんのように、珍しい場所に出来た腫瘍で、手術が難しい。でも、良性。
どっちがいい?
どっちもイヤだよ。
なのに、夫婦揃ってこんなことになるなんて……(・・;)
どうしよう(ToT)
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