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いわっちの「明日から本気出すぜ!!」

僕の趣味であるロッククライミング関係の日記を中心に書いていきたいと思います。

もし見てくれる人がいたら光栄です。

指の故障もあり、もうかれこれ1年半くらい外岩に行って無かったが、だいぶ良くなってきたのでまた行き始めている。


①上名栗ボルダー。

大鳩園キャンプ場の少し先にある。最後の分岐のところに通行止めの立て看板が出て焦ったが、車で通れるので行ってみたところ、ボルダーを通り過ぎた辺りに停められるスペースがあって安心した。


意気揚々と岩を見る。一瞬で敗退を悟るくらいにびしょ濡れであった。思えば朝、路面が濡れていたので、きっと夜に降ってしまったのだろう。何とも運がない…。

一人なら帰るレベルだったのでたいら君に「これはベー●キャンプかなぁ!」とジムへの転戦も示唆するが、久々の岩にやる気を隠せない彼はそれをスルーした。こうなったらやるしかない。


「ピューマ」のラインはリップがビシャビシャだったが、それより下はかろうじてトライ出来るくらいの染み出し具合であった。問題は、リップへのランジ課題なのである。

ランジ先がびしょ濡れの図。

当然止まるわけもなく、数時間が経過した後、リップにチョークをしこたまつけたら、持てるようになって一回だけ止めた。で、その次のホールドも当然ぐしょ濡れでフォールした。

なお、この課題はSDもあってそちらはなんと四段なのだが、足も手も悪くて普通に敗退した。

【教訓】

数手の四段はヤバい。


②南川ボルダー

①から峠道を20分くらいかけて行き、到着。

西武秩父線の近く(?)である。

課題はかなりの本数設定されているようだが、おおよそ左抜けのラインと右抜けのラインがあるようである。とりあえず一番難しいグレードになっている「莫逆」(ばくぎゃく)カンテ限定ver.(三段)をトライすることにした。

9割方濡れているだろうと予想したが、文句なしで10割であった。リップから上がビシャビシャ。

それでも完登を諦めきれない我々は1時間近く雑巾で拭いたりチョークを付けたりして対抗していたが、結局数分経つと元に戻って濡れ濡れになってしまう。マントルを練習することを諦め、下部からムーブを固めていった。

ポジティブなサイドホールドをフックを駆使しながら登っていく。ジムのような動きで面白い。ハング面は130度くらい被っているのか?ここら辺では貴重なボルダーだろう。

一度上の方まで行ったがコンディションの悪さを押し切るだけの力も無くフォールしてしまった。

乾いていたら上部は簡単なのだろか。今ひとつ自信が持てないマントルの技量である。


そんなこんなで15時くらいになったので帰路についた。埼玉の風景を味わいながら下道で帰った。(二人とも埼玉出身)






もうずっと慢性の腱鞘炎、関節炎に悩まされてきたが、最近幾分かマシになってきたので、取り組んできたこと、新しく分かったことなど書いていきます。専門家ではないので話半分くらいで受け取ってください。参考になれば幸いです。


1.クライミングにおいて慢性の腱鞘炎はどんな状態か

クライミングは腱を酷使するスポーツである。腱に激しい負荷を与え続けるとどうなるか。

実は、筋肉同様、腱も伸び縮みする。しかし、腱自体はあまり伸縮しないため疲労が抜けにくい。疲労が抜けないと腱は緊張状態になり硬くなる。

硬くなった腱に負荷がかかると…腱が傷つきやすくなる。腱に傷が入ると炎症になり、痛みが出る。これがクライマーがよく発症する腱鞘炎の仕組みと考える。

【参考】

https://www.itamino.com/sp/body.html#body3


このような流れを断ち切るにはどうすれば良いか。


2.腱鞘炎になった時には

明らかに急に痛めた場合(パキり)はまず冷やして安静にすることが大切である。

痛みが治らない場合、これまで安静にすること以外の治療法は、非ステロイド系消炎剤(ロキソニンとか)を飲んだり湿布したりするか、炎症の状態によっては幹部にステロイド注射をすることなどが一般的であった。(私は鍼を良くやっている)


しかし、消炎剤が効くのは浅い部分のごく軽い炎症だけであり、クライミングの腱鞘炎にはあまり効かないといっても良いだろう。また、ステロイド注射をして炎症を抑えても腱が完全に再生されていなかったり腱が緊張状態だったりするとしばらくしてまた痛くなってくる→またステロイド注射をする、という悪循環に陥ることがある。ステロイドが溜まってくると腱が弱くなることが知られているので注射する際は再発しないように注意が必要である。


色々と調べてみたところ、結局腱を柔らかい状態でキープすることが大事、ということが分かった。慢性の腱鞘炎や怪我をしてからある程度経った場合は指を動かすストレッチを行う。ストレッチすることで以下の効果が得られる。

①疲労物質(痛み物質)を流す

②硬く、中途半端に再生されている腱を再構築させて正常な状態に戻す

③腱が再び断裂することを防ぐ(悪化や再発の予防)

【参考】

https://www.lostarrow.co.jp/blackdiamond/stories/EX2021_BD_esther_smith_nagging_finger_injuries.html



3.指のストレッチの実際

実際にどのようなストレッチをしていけば良いのか、負荷の軽いものから順に紹介していく。


①タオルストレッチ

ハンカチでも代用可。通勤時などいつでも出来るのが強み。色々な動きをしてみよう。



②ゴムボールストレッチ

ゴムボールをにぎにぎする。ボールが固くなればなるほど負荷が強くなるので、いくつかの種類を持っておくと良い。



③ペン挟み

ペンなど挟むものがあると指をしっかり曲げ伸ばし出来る。ペンの代わりに自分の指でも代用出来るが手首が曲がらないように注意。


④指伸ばし

結局1番効くかもしれない。前腕の筋肉のストレッチならば指を全てもう片方の手で押さえて行うが、指の腱を伸ばしたいなら一本ずつ行う。筋肉のストレッチも大事なので、両方行ったほうが良い。クライミング中も指のストレッチを適宜やっておくと痛みが減る。



ここから先は負荷が強いので、痛めてから一定期間(1ヶ月くらい?)経ったときくらいから行うと良い。ストレッチによって痛みが出て、それが持続するならば負荷を下げるかまだ実施しない方が良い。


⑤ぶら下がり

オープンハンドで30秒ほどぶら下がる。重りで加重したり指の本数を減らしたりして負荷を調整する。30秒✖️3セットが目安。治療の場合は数日に一回。個人的にはクライミングをするときにウォームアップとクールダウンの2回行なうと腱のストレッチになってオススメ。


⑥腱鞘のストレッチ

ペットボトルのキャップなどを使って10秒✖️1日10回、握り込む。指の第三関節(根本)をしっかり90度曲げることがポイント。腱鞘を広げることがねらい。ただ、結構一時的に痛くなるので、炎症が強い場合はまだやめといたほうがよい。

【参考】

https://www.wakitaseikeigeka.com/nowfromclinic/?p=381



4.終わりに(ストレッチをしてみた個人的な感想)

実際に1ヶ月ほど試してみた。具体的には以下のような感じである。


クライミングする日→クライミングのウォームアップとクールダウンでハングにぶら下がる(⑤)クライミング中は指伸ばしを適宜行う(④)

①〜④、⑥は通勤時や就寝前などに毎日行う。クライミング翌日は負荷の低いもの(①〜④)を多めにする。


以前は指に圧がかかった状態で曲げ伸ばしすると痛みが強く出てきた(腱鞘炎?)が、これらのストレッチを行うとだいぶマイルドになってきた。今思えば、年々指を痛めやすく、治りづらくなっているのは指の腱が硬くなっているからではないかと思う。ストレッチしたことで指の動きが滑らかになり、カチ持ちも久しぶりに出来るようになってきた。あんまりいないだろうが、私のようにカチ持ち出来ないほどに指が曲がらなくなっている人にもこのストレッチは試してほしい。


















 

 

 

 

元ハードル選手の為末氏が書いた本「熟達論」を読んでみて、クライミングでは熟達にどのようなプロセスがあるのか考えてみたくてこの記事を書きました。熟達論は本当にすごい本だと思うのでぜひ読んでみてください。

 

【はじめに】熟達の構造(為末氏の説)

氏いわく、熟達には以下の段階があるとのこと。

(不規則さを身に付ける) ②(無意識に出来るようになる)③(部分、関係、構造が分かる)④(中心をつかみ自在になる)⑤(我を忘れる)

本にはこれらそれぞれの段階がどのようなものか氏の体験を交えながらかなり具体的に述べられていました。ここから先は私なりの解釈とクライミングではどういうことが言えるのか述べて行きたいと思います。

 

【第一段階 

文字通り、「遊んで」色々な感覚、刺激のインプット、アウトプットをする段階。「遊び」なのでやっている内容は不規則でどんどん変化していく。


クライミングにおいて言えば、初心者がどんどん手当たり次第に課題を触るイメージか。初心者にいきなり「クライミングのフォームとは…」と語り始める人は居ないと思うが、この段階ではそういう正しさを考えることよりも、とにかく色々な課題に触り、経験を積むことが大切である。その中でホールディングや体の動かし方を学ぶ。力を思い切り出し切る経験も後々に生きてくるであろう。

 

【第ニ段階 

第二段階になると、ただがむしゃらにやるだけでは対応出来なくなるので、壁にぶつかった時に技術を学んでいく。「こういう時は(ヒールフックなど)このムーブをするといい」ということを先人たちから教わったり、人が登っているのを見てマネしたりしてムーブを習得する。


ムーブを練習する時は体を意識してコントロールしようとするので脳は抑制する働きになる。(よってあんまり楽しい感じにはならない)第一段階の「遊」では脳は興奮する働きになるので、そこの違いもある。脳は興奮系から先に発達し、その後抑制系が発達すると言われているので、「遊」の後に「型」が来るのは道理であろう。


型が段々と染み込んでくると無意識にムーブを起こせるようになり、意識を別のところへ向けることが出来る。同じ課題を繰り返し行うサーキットトレーニングは熟達的には型の段階に該当すると思われる。


現代のクライミングにおいてはコーディネーションの動きなど次々と新たなムーブが登場してきているが、私のような古参クライマーがそれらの動きを獲得するためにはまず、易しいものからとにかくやってみて、徐々に体の動きのコツを型として習得していくプロセスになる。やらない限り習得は出来ない。

 

【第三段階 

型(ムーブ)を習得した後、今度はそれらの「部分、関係、構造が分かる」段階に入る。クライミングでは、ムーブとムーブの関係や何故そのムーブを選択するのか、といったことを理解し、実際に課題に応じて自分なりの正しいムーブを選択、実行することが出来る段階と言って良いのではないかと思う。


例えば、ヒールフックは体を上げ、伸び上がって次のホールドを取るのに対し、トゥフックは体を下げ、体を安定させる動きになる。同じフックでも体の動かし方は異なるため、どちらのフックを使うことが有効かは、その人の体格にもよるが、理論として説明することはできる。そのような体の動かし方を知っているのと知らないのでは、どのように課題に対峙していくのかに差が出てくる。「何故その人はそのムーブをするのか」が理解出来ないと、他の人の体の動かし方やムーブを闇雲に真似し、最悪の場合スランプに陥ることも考えられる。


このレベルになってくるともうネットや教本などには載ってないし、自分にとってのムーブの最適解を考えるのは他人には出来ない。そのように考えると「観」の段階は自分に対する理解を深める時期なのではないかと思う。

 

【第四段階 

「中心をつかむ」とは要点を押さえ、その他の部分は無意識でも問題ないような段階である。要点を押さえれば応用は効く。クライミングにおいては、ムーブを応用してイレギュラーな動きでも自在に対応することが出来る段階であろう。


昨今のワールドカップのような大会の課題は毎回どのように登るのか素人目には皆目検討が付かない課題も多いが、選手たちはそれを攻略してくるのは本当に凄いと思う。


昔、かの有名な安間氏がロクスノのインタビューか何かで、「課題に自分を合わせる感覚というより、課題を自分に合わせる感覚になってきた」というようなことを述べていた気がしたが、これはまさにこの「心」の段階を表現しているのではないか。自分というものを理解し、自分が登りたいように登るためには自分の中心を持っていることが不可欠である。

 

【第五段階 

「型」~「心」までは体の動かし方について意識的な部分も多くあると思うが、「空」になると、もはや全自動・オートマとなる。クライミングでもしばし言われる「ゾーンに入る」という感覚である。


皆様は感じたことはあるだろうか。すべてがまるで予定されていたかのように流れる感覚である。私がぱっと思い出せるのは2回程度か。1個目は、ジムでひたすら高強度の課題たちをトライして精も根も尽き果てたとき、最後にトライした課題で、体の取るべき軌道が見えるくらいに明確に感じられたときである。クライミングしている時間はゆっくりしているように感じた。

もう1個は外岩で過去最難の課題を述べ11日にも及ぶ壮絶なトライの末、最後に完登したときである。「頑張っている」というよりかは淡々と作業をこなして気づいたら岩の上に立っていた。


ゾーンには意図して入ることはできない、とのことだったが、確かに狙って入るというよりも、トライ数を重ねてその課題に対する練度を高め、ゾーンに入るのを待つ感じだった気がする。他のクライマーからもゾーンに入る話を聞いたことがあるが、いずれもかなりその課題を打ち込んだ末のものであり、初見のトライではなかった。その課題に対する熟達のレベルが低いために、初めてのトライではゾーンに入ることは難しいのであろう。裏を返せば、クライミングは自分のレベルに合った課題を選んでトライし、その課題ごとの熟達が発生するため他のスポーツに比べゾーンに入りやすいのは間違いないであろう。


クライミングはプロクライマーではない一般の人でもゾーンを体験することができる希少なスポーツである。

 

【各段階の関係について】

為末氏も著書で述べていたが、各段階に移行したからといって、その下の段階には戻らないかというとそんなことはない。それぞれの段階を含みながら昇っていくイメージである。


クライミングにおいていえば、仲間同士で課題を作りあって行うセッションは第一段階「遊」に属する行為だと思われる。とにかく色々な動きや強度を楽しみ、フォームなど細かいことを気にせずにどんどん課題を消化していく。「遊び」なのでとても楽しく、興奮しながら力いっぱい登る。あまり第二段階「型」を意識した登りを続けていくと、体の動きを意識するあまり力を思いっきり出すことができなくなることがある。そのような場合は一度「遊」に戻り、思いっきり力を出すことを行うと出力が戻ることが多い。


私は強傾斜のクライミングが得意だが、スラブやコーディネーションについてはとても苦手で3、4グレードは下がってしまう。強傾斜は時折最初のトライが最高到達度になるほどに練度が高まってきているときもあるが、スラブやコーディネーションについてははっきり言って初中級者レベルである。私が苦手分野の熟達を進めようとするならば、まだそれらについては「遊」の段階にいると思うので、とにかく経験を積むことが近道であろう。


クライミングで有名な言葉「最も弱い環を鍛える」にも表されているが、行き詰まったときや自分の可能性を広げたいときには、一度初期の段階に戻ってみるのも大切なことのように思う。

 

【おわりに】

これだけ熟達について私なりの意見を述べてきたが、残念ながら「熟達のレベル≠クライミングの強さ」の真実はあるだろう。熟練したクライマーでも若いイケイケな子のパワーには勝てない、なんてことはよくある話である。


では、熟達するとどのような良いことがあるのか、という話になってくるのだが、私の意見では「より自分らしく登るための芯が得られる」ということだと思う。良くも悪くも今日の自分の延長が明日の自分である。どんなに頑張っても人は自分以外の人になれない。身長も、体重も、柔軟性も筋力も、一人として同じ人はいない。自分というものを受け入れられれば他の人に惑わされず、自分にとってそのクライミングがどれだけの価値があるのかが理解できるようになってくるだろう。