特集されましたby「みなくる」
「みなくる」(子育てサークル等団体情報。福島県子育て支援課発行
http://www.pref.fukushima.jp/angelnet/minakuru/index.html )
の最新版に
「子育てサークル フリースタイル」が特集されています。![]()
取材当時、5か月だった三女も、
もう10カ月になろうとしています。
時の経つのは、早いなぁ。
長女はあまり哺乳が上手ではなく、
頻繁に授乳することを勧められました。
母乳三種の神器の授乳服、授乳スカーフ(ケープ)、ベビースリングで
どこでもおっぱいに応えてあげてました。
8年前のいわきでは、ベビースリングはほとんどみることがない代物。
「それ、大丈夫?」とよく聞かれたものです。
いつでも、おっぱいをあげたい。
でも、そうすると、子供と離れることができません。
子供の要求にこたえつづけていると、
苦しくなってきました。
これが原因で、おっぱいを辞めるママもいました。
母親って、目の前の可愛いわが子に、何でも、できるだけ手間をかけてあげたくなりませんか?
できるだけ料理は手作りで、
できるだけ母乳で、
できるだけテレビは見せないように、
できるだけ絵本を読んであげて、
できるだけ遊んであげて、
できるだけ、怒らないように。笑顔のママで。
できるだけ色々な所に連れて行ってあげて、
できるだけ色々な経験をさせてあげたい。
できるだけ最良の環境を作ってあげたい。
この「できるだけ」が曲者で、
どんどん、母親が目指す「良い親」のハードルをあげてしまうことになる。
その子育てのモデルも、その親や、身近な親達ではなく、
インターネットや子育て雑誌等を代表する、
戦前の160倍といわれる情報量の中で語られる
スーパーウーマン達の、彼女達のほんの一部の輝いている部分を
ハウツーを取り入れれば
「自分にもできる!」と目指してしまう。
そして、「できない」ことばかりに目がいき、
自信をなくしてしまうのです。
そして、社会も、親に対しての要望が、高くなってきている。
少子化とは、子供の数が少なくなっているということであり、
その少なくなった子供に対しての、
大人からの視線も増しているということでもあります。
以前にくらべ、今は6倍以上の視線が子供に注がれているといいます。
そして、それを保育する「親」にも、それは向けられています。
昔のように「健康でさえあれば」というのは、
今では足りなくなっている。
育てている親自身も、社会も、「子育て」に対してのハードルを高めているので、
より、子育てをしていることは、責められこそすれ、自己効力感を持つなんて難しくなっています。
そして、母親達は、「子育てが大変なのは今だけだから」と時が解決してくれるかのように、
「我慢するのが、よい母親」であるかのように、ひたすら堪え、
嵐が過ぎるのを待っているのでした。
でも、これって、必要なことなのかな?
授乳してても、子育てしてても、束の間だけでも、
自分を取り戻せる、自分の未来を見据えられるシステムを作れば、
この時期に、閉塞感を抱く必要もない。
情報や時代に振り回されない子育ては、
どれだけ自己と子供とをを客観視し、
その家族なりの、スタンスを持てるかではないでしょうか。
母子の時間を楽しめる、幸せ力UPにつながる!
と思ったのです。
「システムをつくれば、それが、常識になる」
そう、思えたサークルでした。
のべ5000人の参加ありがとうございます。
母親が学べる子育てサークルをはじめて、
はや5年半になります。
その間、
転勤等でサークルを辞めてしまったりで、
人の入れ替えは、寂しいけれど、
子育てサークルにはつきものだなと受け入れられるようになりました。
それだけ、今の母親達は家族に合わせて、
柔軟に、土地が変われど、順応して生きているということですものね。
生活の大半を地域で過ごすことの多い母親には、
引っ越しは重労働。
新しい土地での、情報を集めることから始まります。
これを引き受けられるのも、家族愛なるが故ですね。
立ち上げてからの、のべ参加者を試算してみました。
その年により、
サークルの開催回数が月2~4回と変動します(出席者数による)が、
その初年度から今年3月までの開催状況から詳しく試算すると
なんと、のべ親子5000人以上の参加となりました。
この数字は何を意味するのでしょう?
当子育てサークルは
行政からの支援は、部屋貸与のみ。
それも、子育て支援という枠組ではなく、
一般のサークル扱い(子育て支援制度はありません。)。
助成金を受けているわけでもなく、すべて、当事者負担で成り立っています。
運営は乳幼児のいる母親達です。
当事者の乳幼児をかかえる母親達でも、集える場をつくれる、
子育て支援のメニューを増やせる、
子育てサークルにはそんな可能性を秘めています。
子育てママパワー
2年前、ある保育サポーター養成講座が
いわきではじめて開かれることになりました。
病児や夜間も対応してくれる、
現代の子育て世代には必須ともいえるインフラです。
でも、その講座の準備期間は2か月もありませんでした。
広報にはすでに間に合わず、
ほとんどの地域情報誌の告知スペースも、すでに埋まっていました。
短期間に25時間の講習をうけるという、志高い40名の受講生を集めなければいけません。
集めなければ、いわきでは需要がないということになるから。
周知にあたれるのも2人、
周知費用もありません。
メディアをあてにできない状態でやれることは、
人のつながりを活かすこと。
まず、サークルメンバーや市内の子育て情報誌のボランティアママに声をかけ、
自費でコピーしたチラシを
スーパー、幼稚園、保育所、病院など人が集まりそうな場所にチラシを掲示してもらいました。
自分のブログに載せてくれたり、
所属している団体で紹介してくれたり、
働いている事業所で掲示してくれたりで、
足りない分は、自費でコピーをして、お願いしてくれた人もいます。
市内子育て支援団体、まちづくり団体、ボランティア団体にもお願いし、
メンバーに紹介をお願いしました。
子育てに関連しそうな行政の方も訪ね、
「県の事業だから、市では関わりません」と当初はスルーされそうだったところも、
当事者の状況、市の子育て支援の空白、他の市町村の対応状況等を細かくご説明して、
市内最大の子育て支援事業の会報と一緒に、講座内容を同封していただくことができました。
子育て支援者講座でも周知いただけることになりました。
結局、この子育て支援事業の会報に同封されていたチラシを見たという方が
受講生の1/4以上を占めることになりました。
お願いできていなかったら、どうなっていたか。。
間近になり、新聞各紙にも掲載いただきましたが、
その集客は各紙1人程度。
しかし、全受講生に良くヒアリングしてみると、
その6割は、事前にこの講座を知っていたというのです。
それは、なぜか。
メディア周知の前に、
個人的にお願いしていた方、
当事者である子育てサークルメンバー・ボランティアママが知り合いにお願いした、
直接お店等にお願いしたもの、ブログ、SNSを見ていたというのが6割にも及んだのです。
こういった結果は、受講者アンケートの取り方によっては見えてこないものです。
アンケートには、メディア名しかないので、それに○をつけてしまうが、
実際の応募動機はメディア掲載ではない、
人の口コミによるものが多いのではないでしょうか。
人は5回以上、見聞きしたものを信用するという心理があるそうです。
あそこで見た。
あそこでも見た。
あの人が言っていた。
あの人も言っていた。
あの記事にも載っていた。。
そのプロセスを踏むことで、行動する原動力になることもあるのです。
一見、効率の悪い、チラシ掲示も、ある一定の期間は目に留まるものなので、
反復性ということからすれば、
大きな効果があるのではないでしょうか。
今回のことで、
子育てママというのは、関わり方さえ整えれば、子育て支援の一端を担えること。
その潜在能力は測りしれないということを痛感しました。
彼女達の働きがなければ、講座は定員不足で開かれず、
35名の病児サポーターは生まれなかったのですから。