腰の骨である骨盤はいくつかの骨で構成されています。
両サイドにある大きな耳のような形の骨は腸骨と言います。
腸骨の外端付近にある上前腸骨棘という部位から、膝内側の下部にある鵞足と呼ばれる部位まで縫工筋という細い筋肉があります。
太ももを斜めに縦断するように伸びています。
縫工筋は人体で一番長い筋肉です。
普段は胡坐をかく時などに使われる筋肉です。
股関節を屈曲させる主な筋肉は四頭筋の1つの大腿直筋、膝関節を屈曲させる主な筋肉はハムストリングなどですが、縫工筋はその配置からか、両方の作用があります。
縫工筋はまた、その配置からか、骨盤に張ってある他の筋肉のように、股関節を外転、外旋する機能もあります。
外転とは水車のように持ち上がること、外旋とはコマのようにまわすことです。
縫工筋は「く」の字を書くように足を浮かせる。
サッカー選手は縫工筋が発達しているそうですが、ボールのトラップやインサイドキックをする場合に活躍します。
サッカー王国ブラジルの有名なサンバを見ると、とても柔らかく股関節を外旋しています。
バレエにおいても縫工筋の活躍は必須です。
真っ直ぐ歩くだけなら、縫工筋は不要かも?しれませんが、時に、急ぎ右に左にハンドルを切る時があります。
しなやかなステップを可能にしています。
縫工筋が硬くなると骨盤が引っ張られ、体幹が前傾になってしまう可能性があります。
「戦士のポーズ」などで、他の大腿の筋肉と共にストレッチをすることができます。