親指はハイスペックですが... | 柔道整復師のブログ

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先日、電車の中でスマホを両手で持っている女子をみたら、両手の親指の第1関節は90度近くにきれいに屈曲しており、

打ち込み準備万端といったところでした。

この母指の第1関節を曲げる筋肉は長母指屈筋といい、肘から伸びています。

いざ入力となると、2番目にあたる関節(MP関節)を屈曲させるわけですが、これは手のひら内から出ている短母指屈筋が担当します。

母指の手のひらに隠れて見えない付け根の関節(CM関節)を折り曲げ、他の指と合わせることができる母指対立筋を使う方も多いでしょう。

母指対立筋は、物をしっかり掴むことを可能する重要な筋肉です。

あと、親指には人差し指に横付けする内転筋も別途あります。

このように親指は重装備ですが、これらの母指の屈筋系の筋肉は皆、正中神経という1つの神経によってコントロールされています。

正中神経は手首を通過する時に手根管という筒を通ります。

この手根管が絞扼されると、正中神経が圧迫され、これらの筋肉が一気に不具合に見舞われます。

正中神経は感覚神経でもありますので、手のひらや指の一部の触った感覚も麻痺します。
この「手根管症候群」の原因は色々ありますが、転倒時に手首で付き痛めたことで起きることもあります。

転ばないよう注意することも大事ですが、時には転ぶ練習をしておくことも必要です。